ニュースレター No8
市政に対話と共感を
現状: 将来に負担を残す、肥大化した自由通路事業計画
弥富市議会3月定例会では、弥富市が事業主体となる「自由通路とJR橋上駅、名鉄新駅」の建設を進めています。この事業は大半を弥富市が借金で負担するもので、見直しを求める市民の意見を聞こうとしていません。
説明責任さえ怠る弥富市政
弥富市議会基本条例にのっとり、政策形成過程等を明らかにするために、以下の事項について説明を求めましたが、市は十分な回答ができませんでした。
条例の項目 | 弥富市が自由通路の事業主体になる、現行案の問題点 | 評価 |
その発生源
(課題と目的) |
南北分断の解消と言いながら、できるはずの踏切の改良を放置。駅前の商店街が寂れた原因は駐車場不足であり、すでにパディーに移転済みで今更商店は戻ってこない。バリアフリーは鉄道事業者の責務であり、市は援助する立場。 | ✖ |
提案に至るまでの経緯 | 平成22年頃から内部で検討していながら、議会や市民に必要な制度や、検討案、費用負担など重要な事項をほとんど説明してこなかった。 | ✖ |
他の自治体の類似との比較検討 | 岩倉市の改札・便所の寄付、新城市の昇降機付き跨線橋の寄付など、将来の管理費負担が残らず安価な方法を調査検討せず。
自由通路方式も、駅舎を地上に残して安価にしている例などの調査を怠る。 |
✖ |
市民参加の実施の有無と内容 | 検討過程を、他都市のように説明会、広報誌、ホームページでの公開をせず。
区長・区長補助員を集めた懇談会の一部で簡単な説明をしただけで、市民から出された意見にもまともに回答せず。 住民投票に対して、理由を説明せずに「考えは無い」と拒否する答弁は耳を疑う。 |
✖ |
総合計画との
整合性 |
基本構想に「自由通路」の記述はない。基本計画に「市街地の計画的整備」として記述しているが、実施に至る経過や具体的な事業主体などの詳しい内容、事業費が記載されておらず、計画というには極めて不十分。 | ✖ |
その実施に係る財源措置 | 今後は公共施設の大規模改修の大きな負担や、下水道建設費の借金の償還、高齢化に伴う義務的経費の恒常的な増大など、無駄遣いをする余裕は全く無い。 | ✖ |
将来にわたる
効果および費用 |
他のやるべき事業を圧迫する。一日往復300人の自由通路では、南北の一体化もにぎわいも生まれない。踏切の安全も確保されない。毎年の管理費用も数百万円、大規模修繕や将来の撤去費用も将来の人口減少化した市民に付け回し。 | ✖
|
提案: 整備内容のスリム化で、費用対効果を
市民のために利便性やバリアフリーを促進するにしても、他の方法はあります。
協定の内容を見直して、もっと安価で効果がある方法に変更させましょう。
実施すべき事業 | 弥富市が自由通路の事業主体にならずに、現実的な改善策 |
北口駅前広場の整備 | 昭和48年からの計画であり、駅の北側から利用する市民の利便と安全性ために整備する価値は高い。計画のとおり弥富市の事業として実施すべきです。 |
北側の改札口の整備
(地平駅) |
本来は鉄道事業者の営業努力ですが、駅の北側から利用する市民の利便のために、岩倉市石仏駅のように支援する価値は高い。鉄道事業者との協議を提案します。 |
こ線橋の整備
(エレベーター) |
本来は鉄道事業者の営業努力であるが、市民の利便のために、新城市のように支援する価値は高い。鉄道事業者との協議を提案します。 |
駅東西踏切道の整備
(歩道設置) |
長年の懸案であり、自動車と歩行者・自転車の分離は急務。国は方針を転換し補助制度も充実。早急に実現は可能。国など関係機関と早急に協議を進めるべきです。 |
弥富市議会3月定例会報告
ゼロメートル災害への備え、自由通路及び橋上駅舎化事業について質問・討論しました。
ゼロメートル災害に備えてこそ
伊勢湾台風の浸水と避難体験を忘れるな
ひと度大きな災害が襲えば、一瞬にして、多くの人命が奪われ莫大な被害が起きます。
▲避難が困難な区域と土の堤防と木曽川
避難対策の充実を
避難計画の質問に対して、市の対策はハザードマップの配布や出前教室の啓発だけで、本気度が伝わってきません。
これらは、私が議員になる前から防災ボランティアとして取り組んできた問題です。今後も防災の専門家や地域の防災ボランティアと一緒に、全力で取り組みます。
見て、聞いて、話し合ってこそ
JR・名鉄弥富駅自由通路及び橋上駅舎化事業
弥富市は、検討経過を公表せず
そもそも 行政計画能力がないの?
設計も見積もりも鉄道事業者任せ。弥富市では何もわからない。回答できない。
市の答弁は「長年交渉してきたJRがやっとやる気になってくれたこの機を逃すことはない」。これこそ鉄道施設を市が鉄道事業者に献上している証拠。
平然と説明を怠る市政 追及できない議会
政策形成過程を怠り、説明も回答も不十分。
鉄道事業者と真っ当な交渉ができていない。
市民の納得がないまま振り切る市政はおかしい。
市民の理解を得たうえで着手することが、今後の市政にとって必要だと思います。
長期的で大きな影響のある駅事業を、十分な対話と、合意形成をせずに決めてしまうという無責任な市政をされないことを願います。
駅の橋上化は鉄道会社に任せ、市政の進め方の見直しを求める請願
請願は私を含む賛成5人反対10人で不採択になってしまいました。
市の総合計画でも市民の声をきく、説明する、協働すること、そして計画は不断に修正することが強調されています。現計画の変更に躊躇せず、市民の声を真摯に聞き、真の協働と柔軟な対応を求めます。
市が事業主体となる協定の議案
鉄度事業者との協定・覚書の同意議案は、私を含む反対5人賛成10人で可決されてしまいました。
弥生学区、桜学区内の保育所の民営化をしてまで、財源をつくらなければならない状況の中で、自由通路を強行しようとしています。
令和4年度弥富市一般会計予算について 反対討論の詳しい内容はこちらから