R4.6議会⑫ 反対討論「市長・副市長は事件そのものの解明と改善だけでなく、事件発覚後の対応、危機管理を反省すべき」 

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議案第46号 弥富市長の給料の特例に関する条例の制定について及び議案第47号 弥富市副市長の給料の特例に関する条例の制定について反対の立場で討論します。

第1の問題点は、表面的なマニュアル作りで解決したと思い込んでいる浅はかさ、継続的に改善を重ねる仕組みを作っていない不十分な対策であることです。

事件を防げなかったのは、出先の課だけでなく、弥富市の行政組織全体が無防備だったからです

①  職員の誰もが金庫の鍵を開けられる状況 ②公金の日々の点検を行っていない

こんな初歩的な対策、他の都市では既に実施済みの対策が、未だに改善されていないことが時代遅れです。

これは弥富市役所全体の無防備さであって、その結果責任を現場に押し付けていることが間違っています。

副市長をトップとする委員会で全庁的に調査し、対策を立案したと言っていますが、

こんなのは、他都市から何周も遅れていた対策を、やっと追いついただけです。

しかも、現金取り扱いに限定しています。それ以外のすべての行政事務の点検をしていくという、本質的、構造的な改革案が示されません。

平成24年に発覚したごみ袋未回収事件以来、組織の構造的な弱点は治っていません。

組織の体質が改善していないために、市民の信頼を失うようなことを繰り返してしまったことを、組織の構成員全員が猛省すべきです

第2の問題点は、事件発覚後の、市長・副市長の危機管理能力の欠如と言わざるをえません

事件発覚後の、組織的な調査、原因究明、対策、公表という一連の、事後処理のスピード感の無さ、事後処理も場当たり的で、事なかれ主義と言わざるをえません

具体的に言えば事件が発覚したときに本庁から人を送り込んで、あらゆる書類を調べて、徹底的に調査し分析しなったこと。

問題の核となる職員が退職し、問題解決を困難にしてしまったこと、この事後処理のまずさが問題を拡大させたこと

事後処理のお粗末さ杜撰さ、民間企業では考えられない危機管理能力の欠如と言わざるを得ません

事件そのものも重大ですが、特に事務方として市長を支える副市長の危機管理能力の深刻な欠如と言わざるを得ません

第3の問題点は、市長・副市長の一般行政職員に対する懲罰が適切でないと考えられること、不当な懲罰であること

全国共通の指針である人事院の指針をないがしろにした懲罰の適用は、法治国家としてあるまじき行為と言わざるを得ません。

第4の問題点は、そのうえで、いわゆる3役そろって減額を申し出るのでなく、先に教育長を辞任させたことです。

管理監督のけじめをつけるのであれば、下の教育長よりも上の市長・副市長のほうが重いはずですが、逆になっています。

何かといえば周囲ととの足並みをそろえ、バランス、均等を重視する市長・副市長にあるまじき行為と言わざるを得ません。

最期の問題点は、未解決のまま、早々に幕引きを図るかのように提出したことです。

このような減額では、職員はおろか、議員も、市民も、弥富市の行政を信用できません。

市長・副市長は、信頼回復のために何が必用か、よくわかっていらっしゃらないのではありませんか

「行政の信頼を失墜した事件」について、未だに、市長・副市長から、事件の全容について、明確な説明がありません

ホームページにひっそりと動画を流しただけです、5月2日に生涯学習課の会計等不適切事案について(お詫び)及び大型連休中の感染拡大防止に向けた市長メッセージとして、事件にふれたのは 全体3分43秒のうち 1分10秒です

現場に責任を負わせるだけの謝罪で、市民に対して、未だに具体的な説明も本気の謝罪もなされていないと言わざるをえません。

管理監督者・最高責任者として市長・副市長は、組織全体を統括する立場で、何が欠けているかを具体的に指摘すれば

  • 事件を防止する仕組みづくりを怠ったこと、
  • 人事の異動に無理があり現場に皺寄せがあったこと
  • 仕事の意義や業務の姿勢について、具体的なメッセージで職員の公務員としての自覚を喚起することを怠ったことです

市長・副市長は事件そのものの解明と改善だけでなく、事件発覚後の対応、危機管理を反省すべきです。

事後処理が、不充分であるという自覚がないことのほうが残念です。

だから、事後処理・対策がきちんとできていないのに、早々にこのような中途半端な議案を出してしまう

以上、極めて残念な、悲しい思いで、反対討論を締めくくります

 

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