弥富市議会令和4年12月定例会 一般質問 8分割のその3です
1. 市側の答弁:事実を並べて「いつまでに」をはぐらかす
防災課長の答弁は、**「これまでの実績」と「今後の予定」を述べることで、議員が求める「具体的な実行期限」**という核心的な問いを避けています。
「やりました」で「やります」をはぐらかす
- 議員の指摘:
- 弥富市北部における一時避難場所の不足を指摘し、市民の不安にどう向き合うのかを問う。
- **「いつまでに、どのような対策をするのか」**という、期限と行動を明確に求めている。
- 市側の答弁(はぐらかし):
- 「昨年度、川崎重工業株式会社弥富寮の立体駐車場の一部を追加指定させていただく協定を締結しました。」
- 「今年度は新たに、水資源機構…と民間マンションを指定させていただく協定を締結しております。」
- 分析:
- 課長は、すでに完了した協定締結という**「事実」を詳しく説明することで、「これからいつまでに何をするのか」という未来の計画**に関する質問から論点をずらしています。
- 議員は「不足」という現状と「いつまでに」という将来について質問しているのに対し、課長は**「これまでにこれだけやりました」という過去の実績を並べることで、市民が最も知りたい「いつまでに安全が確保されるのか」という不安**には明確に答えていません。
「努めてまいります」で「約束」をはぐらかす
- 議員の指摘:
- 「努めるんじゃなくて、いつまでに実行するかを聞きたい」と、課長の答弁の曖昧さを再度指摘。
- 市側の答弁(はぐらかし):
- 「今後も協定の締結に向けて努めてまいります。」
- 「1日も早く100%を達成するよう…努めてまいります。」
- 分析:
- 「努めてまいります」という表現は、「努力します」という意志表明に過ぎず、「いつまでに達成します」という約束や責任を伴いません。
- 「1日も早く」という言葉は、一見すると前向きな表現ですが、具体的な期限を曖昧にするための常套句です。これにより、市は**「努力している」という事実を述べつつも、「達成できなかった場合の責任」**を回避することができます。
2. 議長の不適切な議事運営:市長の「沈黙」を容認
佐藤議員が、市民に「寄り添う」という市長の姿勢について、今後の具体的な行動を問うた際、市長は沈黙しました。議長は、この市長の沈黙を容認し、議論を進行させようとしません。
「聞けないようでしたら次へ進みます」という議員の諦め
- 議員の質問:
- 「市長は何かにつけて市民に寄り添うとおっしゃってます。今までやってきたことじゃなくて、これからどう寄り添うかについて、市長のお考えというのは聞けないんでしょうか。」
- 市長の対応(はぐらかし):
- 沈黙。
- 議長の対応(不適切):
- 市長に答弁を促さず、沈黙を容認。
- 分析:
- 議員は、具体的な事業計画だけでなく、**市民の生命を守るという市長の「覚悟」や「哲学」**を問うています。
- しかし、市長は質問に答えることを拒否し、「市民に寄り添う」という公約の具体性を問われることから逃げています。
- 議長は、市長が答弁しないという不誠実な姿勢を黙認することで、市長の責任追及を阻んでいます。この沈黙は、「答えられない」「答えたくない」という意思表示であり、議会での「対話」を拒否しているに等しいです。議員が「聞けないようでしたら」と質問を諦めざるを得ない状況は、議会の機能が著しく損なわれていることを示しています。
弥富市議会の公式動画はここから始まります(20:00から25:36までです)
次に津波高潮緊急避難時、避難場所および、避難所についてお伺いします。カメラ7お願いします。

これは木曽川の堤防、東名阪のすぐ南のところから南をとった写真です、左右が縮めてありますのでちょっとそこはご勘弁願います。
で、向かって右側が宅地より高い木曽川の水面で満潮のときには、海抜1.2 mになります。
左側が水面より低い宅地、これの地面が大体海抜マイナス1.5 mぐらいです。
残念ながら、駅側の堤防は、木曽岬のところと違って、コンクリートの補強がほとんどされていません。
書画カメラ8をお願いします。

これはそこを断面図です。国の地方中部地方整備局の報告書を元に書かせてもらってます。
土の堤防というのは高さが7mもありますので、特にマイナス1.5mから見上げると、9mのとても高い堤防に守られてる思うんですが。
これが、地震の液状化によって3分の1ぐらいになると言われてます。
書画カメラ9お願いします。

これも国の作っている重ねるハザードマップの引用です。
弥富市の西北部に家屋が倒れる危険性のある区域というのが示してあります。
写真は常総の水害のときに、この写真の建物これも2階建てだったんですが、1階が例によって潰れて2階だけが転がってるっていうような図面になっています。
今日の新聞報道にもあったんですが、南海トラフのあまりにも大きいもんですから、西半分が東半分どっちかが動くだろうと。
そうすると、残った半分ですね、これは割れ残りって言うんですけども、これが1週間以内に動く可能性が極めて高いということが様々な研究で報告されています。
そこで、南海トラフ地震臨時情報発令時における防災対策として、次の書画カメラ10をお願いします。

要約
1. 地震と浸水の危険
- 地震発生後30分以内に30センチ以上の浸水が発生すると、逃げることが難しくなる。弥富市の木曽川沿いの地域も浸水区域に指定されている。
2. 避難場所の不足
- 弥富市北部では、高潮や津波に対する一時避難場所が不足しており、市民が不安を抱えている。緊急の避難所整備が求められている。
3. 防災課の取り組み
- 防災課長は、弥生学区のみが人口収容率100%に達していないと説明。昨年度、川崎重工業の立体駐車場を避難場所として追加指定し、今年度も新たな協定を締結している。
4. 避難所の整備状況
- 民間建物から避難所候補地を選定し、安全確認後に協定を結ぶ方針。弥生学区の使用率を早期に100%にするための努力を続けると述べている。
5. 市民の疑問
- 佐藤議員は、具体的な実行期限を求め、市長の市民への寄り添いについても質問したが、市長は沈黙した。
地震発生後30分以内に30センチ以上再生したらもう逃げれません、
浸水が生じる区域が指定されて、弥富市でもこの木曽川沿い日光川、善太川も厳密には入るかもしれませんが指定されています。
そもそも弥富市北部は、高潮津波に対する緊急避難としての一時避難場所が不足していることに多くの市民が不安を持ってます。
また、一定期間を過ごす避難所の整備が緊急に必要な対策だと思われます。
避難場所、避難所の不足について、生命を守る立場からどのように認識しているか、いつまでにどのような対策をするのか、防災課長に伺います。
(防災課長)
本市の緊急時避難場所は、ご指摘の北部地区にあります弥生学区のみが人口における収容率が100%に達しておりません。
令和4年3月議会の一般質問でも、佐藤仁志議員ご答弁させていただいておりますが、昨年度、弥生学区内では11月に川崎重工業株式会社弥富寮の立体駐車場の一部を追加指定させていただく協定を締結しました。
また、今年度は新たに、水資源機構木曽川用水総合管理所、弥富管理所の管理棟と民間マンションを指定させていただく協定を締結しております。
現在も民間の建物の中から候補地の選定調査を実施しており、安全であることが確認できた建物から順次協定の締結に向けて、所有者に対し、交渉しているところであります。
本市といたしましては、弥生学区の使用率が1日も早く100%を達成するよう、今後も協定の締結に向けて努めてまいります。
また、災害時に自宅が被災し、生活をすることが困難な方が一定期間生活をするための避難所については、災害対策本部が、避難者の状況を的確に把握し、既存の1次開設避難所から3次開設避難所有効に活用して対応してまいります。
(佐藤議員)
今の答弁では1日でも早く100%を達成するように努めると課長答弁の限界なんでしょうか。
住民としては努めるんじゃなくて、いつまでに実行するかを聞きたいわけです。
市長は何かにつけて市民に寄り添うとおっしゃってます。
今までやってきたことじゃなくてこれからどう寄り添うかについて、市長のお考えというのは聞けないんでしょうか。
―安藤市長沈黙―
聞けないようでしたら次へ進みます。
