🚨 48億円の闇と民主主義の沈黙 🚨
市長は「答弁拒否」、議長は「質問抑圧」—弥富市議会で起きた行政トップによる説明責任の組織的放棄
弥富市議会において、市のトップである市長と議長が、市民の税金が投入された巨額事業の透明性検証を組織的に拒否・妨害するという、民主主義の危機的機能不全が露呈しました。
1.市長と執行部による「答弁拒否」の組織化
安藤市長を筆頭とする執行部は、以下の行政の根幹に関わる重要事項について、具体的な回答を意図的に避けました。
- 【48億円JR駅事業】 高額な工事の検査に必要な「設計図」や「検査写真」の提出を拒否。すでに埋設された部分の検査を放棄し、「中身が透けて見えるか」と議員から痛烈な皮肉を浴びる事態に。
- 【土砂投棄問題】 問題行為を「承諾できる法的権限者」の所在という核心に対し、「承諾を得た」という結果論を反復するのみで、法的根拠の明示を組織的に拒否しました。
2.議長による監視機能の完全放棄
さらに深刻なのは、議会を統括し行政を監視する立場であるはずの議長の行動です。
- 市長擁護と質問権の制限: 市長が3度にわたり答弁回避を繰り返した直後、議長は追及側の議員に対し「質問は3回を超えます」と一方的に質問の打ち切りを命令。行政の最高責任者を守り、議員の追及権を強制的に抑圧しました。
- 深刻な疑惑の看過: 現場で告発された「線路の砂利をコンクリートに混ぜた」という重大な施工不良疑惑に対し、議長は事実確認の指示を出さずに沈黙を貫き、市側と共に不透明性を公然と容認しました。
結論として、 市民の税金の使途に関する説明責任を市長が放棄し、それを担保すべき議長が追及者を抑え込むことで、弥富市政における行政監視機能は完全に停止しました。この議事録は、地方自治における民主主義の危機を記録しています。
【48億円の闇】市長は「答弁拒否」、議長は「沈黙」—弥富市議会で何が起きたか?
⚠️ 民主主義の機能不全:市のトップが説明責任を放棄
弥富市議会で、行政側(市長・部長)は、巨額の公共事業や行政手続きの適法性に関する核心的な質問に対し、一貫して具体的な回答を拒否する姿勢を貫きました。市民の税金が適正に使われたかを検証するための議会機能は、市側の「答弁拒否」により完全に麻痺しています。
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市長による「答弁拒否」—3つの質問を煙に巻く
安藤市長と執行部は、行政の根幹に関わる「法的権限」や「検査資料」の提出を組織的に拒否しました。
| 論点 | 議員の追求の核心 | 市側の回答回避(「いい逃れ」) |
| 【土砂投棄問題】 | 「その行為を承諾できる法的な権限者は誰か?」 | 3度にわたり「承諾を得た」という結果論のみを反復し、質問の核(権限の所在)には一切触れず。 |
| 【JR駅事業(48億円)】 | 「高額な工事の検査根拠となる設計図や写真は提出されているか?」 | 「申し合わせの資料ではございませんので、鉄道事業者から提出されておりません。」と回答。行政が検査資料を自ら入手しないことを認めた。 |
| 【米価高騰への対応】 | 「暴騰した米価の恩恵を地主に回す具体的な政策は?」 | 「賃貸借料金を定めていただければと考えております。」「反映されることを期待しております。」と述べるに留まり、具体的な行政介入を拒否。 |
引用される「行政の不誠実」の証拠
市側の不誠実な答弁姿勢に対し、議員は厳しく指摘しています。
- 市長への痛烈な皮肉(土砂投棄):
加藤議員:「…その権限がある人はどなたですかと私は聞いとるんですよ。日本語わかるでしょ。」
- 埋設部分の検査放棄への皮肉(駅事業):
加藤議員:「設計図もなくしてね、現場に立ち会ったわけじゃなくって、もうすでに埋まってしまっている部分をどうやってこれ検査をしたのかなと思うんですが。課長、中身が透けて見えますか。」
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議長による「存在意義の放棄」—市側を擁護し議員を抑圧
議長は、市長が実質的な答弁拒否を繰り返す異常事態に対し、執行部の姿勢を是正するどころか、質問者である加藤議員の質問権を強制的に制限しました。
| 議長の不作為 | 具体的な介入 | 結果 |
| 市長擁護 | 市長が3回も同じ答弁回避を繰り返した直後、議員に質問の打ち切りを命令。 | 議長:「質問は3回を超えますので、次の質問に移ってください。」 |
| 不透明性の黙認 | 検査資料の提出が拒否された際、議員が行政に対しJRへ「お願いをしておいてください」と懇願する屈辱的な状況を静観。 | 議会が行政の代弁者となり、監視機能が完全に停止した。 |
| 沈黙 | 現場で「線路の砂利をコンクリートに混ぜた」という重大な施工不良の疑惑が告発された際にも、議長は事実確認の指示を出さずに沈黙。 | 深刻な疑惑を市側と共に看過した。 |
結論:
議長は、行政の最高責任者である市長が「法的根拠」や「検査資料」の明示を組織的に拒否する姿勢を公然と容認し、追及側の議員に圧力をかけることで行政側に加担しました。
この議事録は、弥富市政における行政の説明責任と、それを担保すべき議会および議長の存在意義が、この場で完全に放棄されたという、民主主義の危機的な状況を記録しています。
弥富市議会9月定例会加藤明由議員一般質問:市長による「答弁拒否」と議長による議会機能の放棄
本議事録は、弥富市が公共事業における手続きの適法性(土砂投棄の承諾権限)について説明責任を放棄し、さらに議長がその説明拒否を容認・追認することで、議会による行政監視機能が著しく不全に陥った状況を明確に示しています。
以下は具体的に
公共事業は法令遵守で:公的地位にある者の許認可等の権限について
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市長による「答弁拒否」の明確化
1-1. 質疑の核心:法的権限の所在
加藤議員の質問は、ダンプ26台分の土砂投棄という具体的な公共事業の問題に対し、「誰が」その行為を法的に「承諾できる権限を持っていたのか」という、行政の適法性と責任の所在を問う、行政チェックの根幹に関わるものです。
加藤議員の質問(要旨): 「そもそも、孫宝排水土地改良区の職員・関係者で、土砂投棄を承諾できる権限がある人がいるのか。それは、あるとすれば愛知県知事なのか、理事長なのか。法的に権限があるのか、あるとするならば、どのような地位の方であるのかお尋ねします。」


1-2. 市長の答弁拒否と質問のすり替え
これに対し、安藤市長は質問の核である「誰に権限があるか」という点には一切触れず、以前の議会で述べた「承諾を得た」という事実の有無のみを繰り返す、意図的な答弁回避に終始しました。
| 質問回数 | 市長の答弁(繰り返された言葉) | 問題点 |
| 1回目 | 「工事内容に対し、承諾を得たものになります。」 | 権限の所在についての回答なし。 |
| 2回目 | 「繰り返しの答弁になりますが、工事内容に対しましては承諾を得たものでございます。」 | 意図的に回答を拒否し、議員の質問を無視。 |
| 3回目 | 「繰り返しの答弁になります。工事内容に対して承諾を得たものでございます。」 | 市長が「答弁拒否」の姿勢を明確にした瞬間。 |
加藤議員は、この市長の姿勢に対し、行政の責任者を前に日本語の理解を問うまでに至っています。
加藤議員の指摘: 「全く回答になってませんよね。何のためにこれ事前通告するんですか。(中略)得たとか得てないという話じゃなくって、その権限がある人はどなたですかと私は聞いとるんですよ。日本語わかるでしょ。」
市長は、「承諾を得た」という結果論を繰り返すことで、「その承諾が法的に有効であったか」を追及する議員の質問権を侵害し、行政の最高責任者として、市民に対する説明責任を組織的に拒否したと断定できます。
以下原文まま
そもそも、孫宝排水土地改良区の職員・関係者で、土砂投棄を承諾できる権限がある人がいるのか。
それは、あるとすれば愛知県知事なのか、理事長なのか。
質問のやり方を検討してみたら、と助言をいただきました。
法的に権限があるのか、あるとするならば、どのような地位の方であるのかお尋ねします。
安藤 弥富市長 本市は、当該工事の目的を果たすために必要とする工事を進める上で、工事内容に対し、承諾を得たものになります。
加藤 議員 全く回答になってませんよね。
そんなこと聞いてませんよ。
権限があるのかないのか、誰にあるのかって聞いたのに、今の答弁ではありませんよね。もう一回どうぞ。
安藤 弥富市長 繰り返しの答弁になりますが、工事内容に対しましては承諾を得たものでございます。
加藤 議員 全く答弁になってませんよね。
何のためにこれ事前通告するんですか。
もう一回お願いします。
議長 安藤市長、
安藤 弥富市長 繰り返しの答弁になります。
工事内容に対して承諾を得たものでございます。
加藤 議員 得たとか得てないという話じゃなくって、その権限がある人はどなたですかと私は聞いとるんですよ。
日本語わかるでしょ。
もう一回聞きます。
議長 質問は3回を超えますので、
加藤 議員 3回もいいですけど、まともに答弁しないんだから、それも10回だったら言いましょうか。
おかしいでしょ、こんなもの。
全然答弁になってないですよね。
何を言ってるんですか。
おかしいでしょ。
議長 次の質問に移ってください。
次の質問の中でまた絡めて質問してください。
- 議長による議会機能の放棄
2-1. 議長の役割の放棄
議長は、議会の公正な審議を担保し、執行部に対し誠実な答弁を促す立場にあります。市長が核心的な答弁を避け続けている状況は、議長が介入し、市長に適切な答弁を命じるべき重大な事態でした。
しかし、議長は市長の答弁姿勢を是正するどころか、質問を打ち切るよう加藤議員に圧力をかけました。
議長の介入と判断:
- 「質問は3回を超えますので、」
- 「次の質問に移ってください。次の質問の中でまた絡めて質問してください。」
2-2. 議長が市側に寄り添った結果
市長は3回にわたり実質的な「答弁拒否」を貫いており、議員が質問を繰り返さざるを得ない状況を生み出しているのは市長側です。
それにもかかわらず、議長は「3回を超えますので」と回数制限を持ち出し、市長を擁護する形で議員の質問権を強制的に停止させました。
この議長の対応は、行政の説明責任を追及する議会の機能を停止させ、結果として安藤市長の「答弁拒否」という行政の不誠実な行為を容認・追認したことになります。
議会による行政監視という議会および議長の存在意義は、この場面において完全に放棄されたと言わざるを得ません。
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総括
この議事録は、弥富市政において行政が基本的な説明責任を回避し、議会がその回避を許容するという、民主的なチェック機能の機能不全を記録しています。加藤議員が議場内外の視聴者に対し、この状況を「この程度の答弁しかできない市長」という言葉で総括したことは、市民が抱く不信感を代弁するものであり、今後の市政運営と議会改革の必要性を強く訴えかけるものです。
公共工事契約は、適正に行われているのか
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建設部長による「法的根拠」に関する説明拒否と議員の諦念
質疑は建設部長に移り、論点はさらに明確に「市長権限の法的根拠」に移されましたが、ここでも市側は同様の答弁拒否を貫きました。
3-1. 「投棄」の否定と「法的根拠」の回避
加藤議員の質問(次の論点): 「弥富市が管理する水路において、市長の権限でこのような土砂投棄の承諾が行えるのか。できるとするならば、その法的根拠を、これを聞かせてください。」
立石建設部長の答弁: 「本工事につきましては、土砂の投棄ではなくて、工事を進めるために必要となる工事内容であると考えております。」
分析: 建設部長は、まず「土砂投棄」という事実を「工事を進めるために必要となる工事内容」と言い換えることで、行為そのものの違法性の議論から逃げました。そして、最も重要な「法的根拠」について全く触れていません。
加藤議員の指摘と結論: 「投棄ではなく、と言ったって、結局取らなかったんだから、川の中に捨てたのとといっしょなんですよ。(中略)全く、答弁になってませんよね。聞いたことと全く違う答えですよ。(中略)結論言いますよ。こんなの答えられないですよね。」
加藤議員は、市側の不誠実な答弁が続く状況を「本当に馬鹿馬鹿しい」と切り捨て、「もうこれ以上質問しません」と質疑を打ち切らざるを得ませんでした。これは、議場において、議員が行政の無責任な態度を前にして質問権を自ら放棄せざるを得なかったという、極めて異例で深刻な事態を示します。
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総括
一連の質疑応答は、市の行政トップ(市長)と執行部(建設部長)が連携して、行政手続きの適法性という根幹的な疑問に対し、「権限の所在」と「法的根拠」の明示を組織的に拒否したことを示します。
さらに、議長がその答弁拒否を是正せず、逆に質問者である議員に圧力をかけて質疑を強制的に終了させたことは、議会が行政のチェック機能を完全に放棄し、市側の不誠実な姿勢を公然と追認したことを意味します。この議事録は、市民に対する行政の説明責任と、議会による監視機能が機能不全に陥った、民主主義の危機的な状況を記録しています。
弥富駅事業の透明性質疑:実質的検査の放棄
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市側による「答弁拒否」と説明責任の回避
加藤議員は、48億円を超えるJR・名鉄弥富駅事業の透明性を確保するため、行政文書として開示された「電路設備改良工事」の単価差(新設柱と仮設柱の単価が2倍以上)を具体的に指摘し、行政としての検査・確認の適正性を問いました。
1-1. 核心的な質問:検査の根拠となる資料の有無
単価の違いについて建設部長が「クレーンの大きさ」で説明した後、議員は、市が「適正価格」を検査・確認するための最も重要な根拠資料について質問しました。
加藤議員の質問: 「透明性資料でございますから、もっと詳しい資料が存在すると思いますが、これに対して、この工事に伴う設計図、それから現場の工事写真、これらはあるんですか?」
1-2. 市側(課長)の答弁:実質的な検査の放棄を露呈
三輪都市整備課長の答弁は、市が鉄道事業者からの資料提出を求めず、行政として主体的な検査・検証を行っていないことを明確に示しました。
三輪都市整備課長の答弁(抜粋): 「設計図、工事写真等は鉄道事業者は持っておりますので、そちらの方の検査のときには、提出は受けておりませんが、目視して確認しながら検査を進めております。以上でございます。」
分析:
- 資料提出拒否の容認: 市は「透明性の確保」を市民に約束しながら、その根拠となる設計図や完成後の状態を示す工事写真の提出を鉄道事業者から受けていないことを認めました。
- 実質的な検査の放棄: 「目視して確認」したという答弁は、48億円規模の事業において、埋設された部分や図面なしでは確認できない複雑な構造物を、提出資料なしで適正と判断したに等しく、行政として検査責任を放棄していると言えます。
- 「中身が透けて見えますか」: 加藤議員は、設計図なしで既に埋まってしまった部分をどうやって検査したのかを問い、市側の検査の実態を皮肉を込めて指摘しました。この質疑は、市側が「透明性」という言葉を使いながら、実質的な説明責任を果たしていない「いい逃れ」の状態にあることを明確に示しました。
加藤議員の指摘(抜粋): 「ちょっとお聞きしてますとね、透明性には、極めて程遠いと思いますが。設計図もなくしてね、現場に立ち会ったわけじゃなくって、もうすでに埋まってしまっている部分をどうやってこれ検査をしたのかなと思うんですが。課長、中身が透けて見えますか。」
- 議長による議会機能の放棄(全編を通じての共通点)
この一連の質疑(前回分と今回分)を通じて、議長は一貫して、執行部が核心的な質問(権限の所在、法的根拠、検査資料の有無)に対して答弁を拒否する状況を是正しませんでした。
- 前回質疑(市長): 議長は、市長が3回にわたり「承諾を得た」という事実のみを繰り返し、「権限の所在」の回答を拒否した際、質問側の議員に質問の打ち切りを命令しました。
議長の発言:「質問は3回を超えますので、次の質問に移ってください。」
- 本件質疑(建設部長/課長): 市側が「設計図や工事写真の提出は受けていない」という、透明性確保の前提を崩す答弁を行った後も、議長は市長側を擁護し、審議の適正性を確保するための介入を行いませんでした。
結論: 議長は、市長や部長が「承諾権限の法的根拠」や「検査の基礎資料」といった説明責任の根幹に関わる事項について回避的な答弁を繰り返すことを許容しました。そして、議員がその不誠実さを追求しようとした際に、議員の質問権を制限する形で介入しました。
この対応は、議会の最重要機能である「行政の厳格な監視」を自ら停止させ、執行部(市側)に寄り添って議長の存在意義を放棄したことを裏付けています。
弥富駅事業に関する質疑:市側の組織的な説明責任回避と議会の無力化
本議事録は、市の執行部が「透明性資料」という名目のもと、実質的な検査資料を隠蔽し、行政が巨額事業の検査責任を放棄している状況を明確に示しています。
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市側による「答弁拒否」と説明責任の組織的放棄
加藤議員は、高額なビーム設置工事(250万~330万円)や電柱基礎工事(130万円/ヶ所)について、市がこれらの単価や施工の適正性をどのように検査したのかを具体的に追求しました。市側は一貫して「申し合わせの資料ではない」という理由で、検査の根拠となる基礎資料の提出を拒否しました。

1-1. 論点:高額な基礎工事の適正性検証の放棄
議員は、特に高額な電柱基礎工事(JR側合計491万円)について、現場の状況と施工内容の間に疑義があることを指摘しました。
加藤議員の疑問(基礎工事の規模): 「これ見た通りですね、約90センチ、1メートル角ぐらいしか、そのアスファルトをカットした跡がありません。(中略)この中に直径35センチの電柱を建ててですね、ここでやってきた、やったんかなと思ってね、非常に疑問に思ってるわけです。」
建設部長は、議員の「施工実態」に関する疑問に対し、I型基礎や鋼管杭基礎といった工法論の説明に終始し、議員が求めている「検査を証明する資料」の有無について、決定的な「答弁拒否」を行いました。
立石建設部長の答弁(資料提出の明確な拒否): 「工事写真等につきましては、『公共事業における鉄道委託工事を行う場合の透明性の確保の徹底に関する申し合わせ』の資料ではございませんので、鉄道事業者から提出されておりません。」

1-2. 埋設部分の検査放棄と責任の回避
さらに、名鉄側の基礎工事(合計1,482万円)についても設計図の有無が問われた際、都市整備課長は市側に資料がないことを再度明言しました。
三輪都市整備課長の答弁(名鉄側資料の明確な拒否): 「当然、名鉄にも設計図はございますが、提出資料ではございませんので、市の方には提出はされておりません。」
結論:市側の「いい逃れ」
市側は、巨額の公共事業について、埋設されて確認できない部分(電柱基礎など)の適正施工を証明するために不可欠な「設計図」や「工事写真」を、「申し合わせの対象外」という形式的な理由で取得することを拒否し続けています。
これは、事実上の行政検査の放棄であり、市民の税金が適正に使われたか検証する責任を組織ぐるみで回避する「いい逃れ」以外の何物でもありません。議員が「そうでなければ、これだけのお金をですね、簡単にその支払うということはあり得ない」と指摘した通り、市は鉄道事業者の言いなりになっていると判断せざるを得ない状況です。
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議長による議会機能の放棄と市側への肩入れ
議長は、市側の極めて不誠実かつ無責任な答弁(前回質疑の「法的根拠の拒否」と本質疑の「検査資料の拒否」)が続く状況下で、議会の行政監視機能を回復させるための措置を一切講じませんでした。
- 資料提出の拒否の黙認: 議員が「ぜひとも私、見せていただきたいと思います。一度JRさんにね、お願いをしておいてください」「これも名鉄さんにお願いしてください。ぜひとも見せてください」と、検査に必要な資料の提出を行政に懇願する異常な状況を、議長は静観しました。
- 議員の諦念の無視: 議員は最終的に、仮設電柱の撤去時に「本当にこれやったのかやってないのか」「見れる機会があれば、ぜひともこれも見たいので、今の時点で予約をさせていただきます」と、将来に望みを託す諦念の表明をもって質疑を締めくくりました。
結論:議長による議会の存在意義の放棄
議長は、行政(市側)が説明責任を組織的に回避し、証拠となる資料の提出を拒否している状況を是正せず、議員が質問権を行使できない状態へと追い込まれるのを容認しました。これは、議会の長として中立性を保ち、市民に対する説明責任を確保させる責務を放棄し、執行部(市側)に完全に寄り添う姿勢を示したものであり、議会による行政チェック機能という議長自身の存在意義を放棄した行為に他なりません。
JR駅事業における透明性の崩壊と議会監視の停止
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市側による「いい逃れ答弁拒否」と検査責任の組織的放棄
加藤議員は、高額な電柱基礎工事(1ヶ所130万円)、ビーム設置工事、および防火水槽撤去工事など、個々の工費の積算根拠と適正性を追及しました。市側の答弁は、一貫して「資料がない」「他と合算している」という理由で、具体的な検証を不可能にする「いい逃れ」に終始しました。
1-1. 検査資料の組織的な拒否(最も重大な答弁拒否)
議員は、埋設され確認が不可能な基礎工事について、その適正性を証明する設計図や工事写真の提出を求めたのに対し、市側は形式的なルールを盾に拒否し続けました。
立石建設部長の答弁(JR基礎工事の写真について): 「工事写真等につきましては、『公共事業における鉄道委託工事を行う場合の透明性の確保の徹底に関する申し合わせ』の資料ではございませんので、鉄道事業者から提出されておりません。」
三輪都市整備課長の答弁(名鉄基礎工事の設計図について): 「当然、名鉄にも設計図はございますが、提出資料ではございませんので、市の方には提出はされておりません。」
分析: 市は、48億円を超える公共事業の適正価格を検査したと主張しながら、その検査の根拠となる図面や写真を「申し合わせの対象外」という理由で入手することを拒否しています。「透明性資料」の名目とは裏腹に、最も重要な検証資料を自ら手放し、行政検査を形骸化させています。
1-2. 答弁の即席性と不透明な費用合算
市側は、議員の質問に対し、事前に独立した検証を行っておらず、鉄道事業者に確認して急遽答弁を作成したことを認めました。また、防火水槽の撤去費用についても内訳を明確にすることを避けました。
三輪都市整備課長の答弁(答弁の作成経緯): 「検査時にも資料等の確認はしておりますが、改めて再度、JRと確認をしております。」
加藤議員の指摘(費用合算について): 「要するに、きちんと分けてないからよくわからないということだろうと思いますが。もう透明性資料とおっしゃいましても、全然これあまり透明でなくてですね、言われたまま、全部そのままする人と。」
結論: 市側の姿勢は、自らが独立した検証を行う監査者ではなく、鉄道事業者の代理人として答弁を代行し、議会からの追求を回避するための「いい逃れ」に終始していることを明確に示しています。
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議長による議会機能の放棄と市側への加担
この一連の質疑(前回分および本質疑)を通じ、議長は、執行部が検査の根幹資料の提出を拒否し続ける状況を是正するための権限を一切行使しませんでした。
2-1. 議員による「懇願」と「予約」の無視
市側の組織的な資料提出拒否に対し、議員は議会の権能を背景に提出を命じるのではなく、市側に対してJR・名鉄への「お願い」を強いられるという、極めて異例な状況に追い込まれました。議長は、この状況で議員を擁護し、審議の適正性を回復させるべき立場でしたが、終始沈黙しました。
加藤議員の懇願と諦念の表明(JR・名鉄への要求): 「ぜひとも私、見せていただきたいと思います。一度JRさんにね、お願いをしておいてください。」 「これも名鉄さんにお願いしてください。ぜひとも見せてくださいということで。」
加藤議員の皮肉(将来的な検証の「予約」): 「ひょっとして見れる機会があれば、ぜひともこれも見たいので、今の時点で予約をさせていただきます」
2-2. 議長による議会の存在意義の放棄
議長が、市側の「申し合わせの対象外だから提出しない」という形式的な拒否を黙認し、議員の適正な検証要求を達成させなかったことは、以下の結果を招きました。
- 行政監視機能の停止: 議会が最も重要な役割である「税金の使途の厳格なチェック」を、市側が資料隠蔽によって妨害するのを容認しました。
- 執行部への加担: 議長の中立性の放棄により、市側は答弁拒否を続けることができ、議長は事実上、不透明な事業執行を擁護する立場となりました。
これにより、議長は議会が行政をチェックするという議会と議長の存在意義を放棄し、市側の無責任な姿勢を助長したと言えます。
不透明性への議員による最後の警告
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市側による「いい逃れ答弁拒否」が招いた結果(検証機能の麻痺)
この議事録のブロックには市側への質問は含まれていませんが、加藤議員が非常に深刻な内容を告発せざるを得なくなった背景には、市側がこれまで一貫して検査の根拠となる基礎資料(設計図や工事写真)の提出を拒否し続けたことがあります。
1-1. 文書による検証の放棄と現場観察への転換
議員は、巨額の税金が投入される工事(自由通路部分)と同一の敷地内で、関連業者が「言い加減な工事」を行っている可能性を、具体的な資料ではなく現場での視覚的な観察によって指摘しています。
加藤議員の現場観察による告発: 「線路の砂利を持ってきてね。線路の砂利ですよ。足らないからって線路の砂利を持ってきて、コンクリートの中に埋め込んで、これ量を増やしてね、それで出来上がったのが下の写真の基礎なんですよ。」
分析: 本来、公共事業の検査は、設計図、資材納品書、配合管理記録、工事写真などの公式文書によって行われるべきです。しかし、市側が「申し合わせの資料ではない」としてこれらの文書提出を拒否し続けたため(前回の質疑参照)、議員は文書による検証を諦め、現場で発生したとされる施工不良の「目撃証言」という、極めて不安定な手段に頼らざるを得ませんでした。
これは、市側の組織的な答弁拒否と情報非開示が、議会の行政監視機能を完全に麻痺させ、議員にこのような「最後の警告」の形でしか不信感を表明させることができなくなったことを示しています。
1-2. 議員による最後の警告(質疑の結び)
議員は、この告発が最終的に名鉄側の財産となることを認めつつも、市の検査の甘さを指摘し、税金の適正な使用を強く求めて質疑を締めくくっています。
加藤議員の要求(市側の検査責任): 「今後行われるですね、自由通路部分にそんなことをされたら、税金を投入してね、そんな言い加減な工事をやっている会社が中にいるということだけはよくね、頭の中に入れて、あとは40何億お金払うときにですね、きちんと検査をしてね、やってくださいよ。これ税金ですからね。」
この発言は、市側への具体的な是正要求というよりも、これまでの不透明な姿勢に対する議会からの最終的な警告であり、市側の「いい逃れ」体質を改めて浮き彫りにしています。
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議長による議会の存在意義の放棄
このブロックには議長の明確な発言記録はありませんが、この重大な発言がなされた際の沈黙は、これまでの質疑における議長の態度と合わせて、議会機能の放棄を決定づけています。
分析: 議員は、公共性の高い場所での「コンクリートの配合違反」という、安全や耐久性に直結する深刻な施工不良の可能性を告発しました。仮に答弁を求めない発言であったとしても、議会の長である議長は、この告発の重大性を鑑み、執行部に対し事実確認や厳正な検査を求めるなど、議事の公平性と行政への緊張感を持たせるための何らかの指示を出す責務があります。
しかし、議長はここでも沈黙を守り、市側が「言われたまま、全部そのままする」という不透明な検査体制を黙認する姿勢を崩しませんでした。
結論: 議長は、一連の質疑を通じて、市側が行政検査の根幹資料を提出せず、その結果として議員がこのような個人的な告発に頼らざるを得ない状況に陥ってもなお、議会権能の回復や行政への是正指導を行いませんでした。これは、議会のチェック機能、ひいては議長自身の存在意義を完全に放棄し、市側に全面的に寄り添っていることを示しています。
米価高騰の恩恵における行政責任の放棄
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市側による「いい逃れ答弁拒否」:具体的な施策の提示拒否
加藤議員の質問の核心は、米価が「昨年比49%増から76%増」という異常な高騰を見せる中で、農地を貸している地主(農家)が賃借料以外の恩恵を全く受けられない現状に対し、市が「どのような対応を考えているか」という具体的な行政施策を問うものでした。
これに対し、市側は具体的な介入や政策を提示することを避け、責任を第三者である検討会議や市場原理に委ねる「いい逃れ」に終始しました。
1-1. 課長答弁:「話し合い」に終始し、結果への責任を回避
産業振興課長は、会議の開催実績と今後の予定を説明するだけで、市としてどのような成果を保証するかについては言及しませんでした。
上田 産業振興課長の答弁: 「この事前協議では、市、JA、農業協同組合の仮渡し価格が銘柄によってまだ確定されておらず、根拠となる算定方法のみの確認で終わりました。」 「このように、賃貸借料金検討会議の本番を迎える前の段階で話し合いを重ね、双方合意の上で会議当日を迎えていただくことを考えております。」
分析: 市は、高騰した米価に見合った賃貸借料金を提示させる「意見を述べた」に留まっており、行政として「恩恵を地主にも回す」という明確な政策目標を達成するための強制力や具体的な仕組み(例えば、価格連動型の賃貸借契約への誘導策や補助金)を一切示していません。これは、あくまで関係者の「合意」という不確定な結果に行政責任を委ねる、典型的な責任逃れの姿勢です。
1-2. 市長答弁:「希望」と「期待」で具体的対応を回避
市長は、地域の主力産業であることを認めながらも、具体的な対応策を問う質問に対し、現状の制度への期待と、当事者間の話し合いへの希望を述べるに留まりました。
安藤 弥富市長の答弁: 「農地中間管理事業に伴う賃貸借料金につきましては… 賃貸借料金を定めていただければと考えております。」 「収益性を向上させる支援制度を国や県、本市からも引き続き行うことで、農業生産性の向上や賃貸借料金に対しても反映されることを期待しております。」
分析: 市長は「〇〇をします」ではなく、「定めていただければと考えております」「期待しております」という希望的観測で答弁を終わらせています。これは、「行政として直ちに何かをする」という強い決意の表明を意図的に避け、既存の枠組みの中で問題が解決することを待つという、消極的な「答弁拒否」に他なりません。議員が求める「米価暴騰」という緊急事態への特段の対応を、市は拒否したと言えます。
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議長による議会の存在意義の放棄
この質疑では、議長の発言は一切記録されていません。この「沈黙」こそが、議長が市側に寄り添い、議会による行政監視機能の存在意義を放棄していることを示しています。
2-1. 執行部の責任回避を是正しない議長
市長・課長の答弁は、いずれも「話し合いの場を設けている」「当事者間の合意を期待する」という、行政として最も避けるべき責任回避の構図を提示しました。
議長の責務は、執行部がこのような曖昧な姿勢を取る場合に、具体的な施策の提示を求めたり、質問の趣旨に沿った明確な回答を引き出したりすることにあります。しかし、議長は終始、市側の責任逃れを許し、議員が行政を追及する機会を実質的に奪いました。
2-2. 議員による「懇願」による質問の幕引き
議員は、市側の不作為を前に、最終的に「施策をお願いする」という懇願の形で質疑を終えることを余儀なくされました。これは、議会という場で行政の責任を問うことができず、実質的な行政監視機能が働いていない状態を象徴しています。
加藤議員の最後の締めくくり: 「恩恵は必ず農家・地主さんにも行くような政策をお願いいたしまして、一般質問を終わらせていただきます。」
結論: 議長は、米価高騰という住民生活に直結する課題において、市側が「期待」や「話し合い」という名目で行政責任を放棄するのを黙認しました。この無作為(何もしないこと)によって、議長は執行部側に加担し、議会が行政の不作為をチェックするという、議会と議長の最も重要な存在意義を放棄したと言わざるを得ません。
