💡 2040年の危機を乗り越えろ!行政の「相場観」を砕く「科学的経営」と「市民の直接参加」を
弥富市民の皆さん、人口減少と施設の老朽化が直撃する**「2040年問題」**は待ったなしです。
現状、弥富市の公共施設運営は、**科学的根拠よりも「相場観」や「前例踏襲」**が優先され、市民の期待と財政の悪化という板挟みになっています。このままでは、公の施設は老朽化と運営費不足で崩壊します。
🤝 行政の都合 vs. 市民の未来:「四方良し」の関係へ
この難局を乗り越える鍵は、単なるコスト削減ではない、**進化型「指定管理者制度」**の導入です。
全国の先進事例(横浜市・北九州市など)は、行政と民間が対等な**「ウィンウィン」**の関係を築くことで、公共サービスの質を飛躍的に向上させています。
その核となるのは、この2つの要素です。
- 【稼ぐ力:自主事業の解禁】 施設の設置目的にとらわれず、指定管理者が独自に収益を生み、地域の活性化や社会課題解決に貢献する**「自主事業」を積極的に奨励せよ。公の施設を「まちづくりの戦士」**に変えるのです。
- 【経営の安定:長期契約とスライド制】 応募団体を増やし、サービスの質を維持するため、指定期間の長期化や、賃金・物価高騰に対応する**「変動制(スライド制)」**を導入し、経営リスクを行政と分担せよ。
📣 提言:住民は「監視役」ではなく「当事者」たれ!
行政変革を決定的に左右するのは、住民の直接参加です。
市長と執行部は、政策の企画・評価・修正のあらゆる段階に住民が直接参加できる透明性の高い仕組みを構築し、弥富市の行政運営を根本的に変えなければなりません。
住民、行政、指定管理者、公の施設の**「四方良し」**の関係を築き、持続可能な未来を市民の手で創造しましょう!
人口減少と高齢化が加速する「2040年問題」を目前に控え、弥富市が直面する公共施設運営の課題は深刻です。本提案は、一般社団法人指定管理者協会の提言書の内容を踏まえ、弥富市が今後、指定管理者制度を導入するにあたり、行政が科学的・論理的な意思決定を徹底するとともに、そのあらゆる段階に住民が直接参加することが、制度の成功、ひいては弥富市の行政変革を決定的に左右します。
現在、弥富市が指定管理者制度を導入していない状況では、今後の公共施設運営において、人口減少による利用者減、財政悪化による運営費不足、そして施設の老朽化といった2040年問題の直撃を受けることが予想されます。これまでの行政運営では、往々にして科学的根拠よりも「相場観」や「後追い」で判断が下され、費用対効果を前例踏襲を優先するあまり、市民の期待と乖離する結果を生んできた可能性があります。また、弥富市のような比較的小規模な自治体では、属人的な判断に陥りやすい傾向も否めません。
しかし、全国の先進事例(北九州市、熊本市、横浜市など)が示すように、指定期間の長期化、賃金・物価スライド制の導入、そして自主事業の積極的な奨励は、指定管理者の経営安定と挑戦を促し、公共サービスの質向上に繋がる可能性を秘めています。特に、**「自主事業」**は、単なる収益確保を超え、地域の活性化や社会課題解決への貢献、さらには公の施設の「稼ぐ力」を引き出す新たな柱となり得ます。弥富市がこれらの先進事例から学び、制度設計に活かすことは極めて重要です。
弥富市がこの難局を乗り越え、持続可能な行政運営を実現するためには、行政と指定管理者が対等な「ウィンウィン」の関係を築くことが不可欠です。そして、その基盤となるのは、政策の企画段階から評価・修正に至るまで、あらゆる意思決定プロセスに住民が直接参加し、その声が明確に反映される透明性の高い仕組みの構築です。住民が「当事者」として行政に参画することで、政策の正当性と実効性が飛躍的に向上し、弥富市の行政変革は加速するでしょう。
弥富市が2040年問題に真正面から向き合い、住民、行政、そして指定管理者となるべき団体が一体となって「四方良し」の関係を築き、持続可能なまちづくりを実現するための具体的な道筋について検討する必要があります。
今後20年の指定管理者制度を見据えて/ より良い制度運用のために 2040 年問題に指定管理者はどう取り組むべきか 自治体と指定管理者のウィンウィンの関係づくり 一般社団法人指定管理者協会の提言書の紹介
https://www.shiteikanri.org/teigen
から
https://www.shiteikanri.org/Portals/0/pdf/teigen/R6_teigen.pdf
以下 Aiの要約ですが、いいと思ったら本文を読んでください
指定管理者協会による提言:2040年問題を見据えた制度改革
一般社団法人指定管理者協会は、公共サービスの発展を目指し、指定管理者制度に関する知識やノウハウを共有する団体です。設立から16年、指定管理者制度が始まって21年目を迎える今年、協会は「今後20年の指定管理者制度を見据えて」をテーマに提言をまとめました。
この提言は、16年後に迫る**「2040年問題」**に対応するため、総務省が示した以下の3つの課題に焦点を当てています。
- 応募団体の少なさ: 公募に1団体しか応募しないといった問題。
- 適正な指定管理料: 人件費や物価高騰に対応した指定管理料の設定。
- 労働法令の遵守: 指定管理者の労働環境における法令遵守。
提言の議論の中で、特に先進自治体による制度見直しと、指定管理者への自主事業に対する期待が注目されました。
本提言は、これらの課題を分析し、より良い制度運用に向けた具体的な考察と提言を試みています。協会は、提言活動以外にも、セミナーや能力認定制度などを通じて、広く指定管理に関わる団体との連携を深めています。
指定管理者制度提言の目的:2040年問題への対応
今回の提言は、16年後に迫る2040年問題に、指定管理者が行政の代行者としてどう向き合うべきかを議論することが目的です。
提言の背景
現在、先進的な自治体では、指定管理者制度を活用してまちの活性化や地域課題の解決を目指す動きが活発になっています。これは、民間企業の企画力や運営力を活用し、行政の効率化や住民サービスの向上に繋げようとするものです。
一方で、いまだに外郭団体に運営を任せたり、直営にこだわったりと、旧態依然とした運営を続ける自治体も存在します。総務省の調査(表-1)によると、公の施設の指定管理者制度の導入率は全国平均で**51.0%**にとどまっており、自治体間で活用状況に大きな差があります。
提言の焦点
提言では、以下の点に焦点を当てて議論しました。
- 先進自治体の動向分析: 住民満足度を高めるために、指定管理者制度をどのように活用しているかを分析します。
- 「2040年問題」への対応: 人口減少や施設の老朽化といった課題に対し、指定管理者がどのように貢献できるかを探ります。
- 自主事業の可能性: 自治体と指定管理者との間に存在する壁を解明し、自主事業を課題解決の糸口として特に注目しました。
本提言は、公の施設の活性化と住民サービスの向上に繋がる、より良い制度運用を模索することを目的としています。
2040年問題が自治体に与える影響
2040年問題とは、超高齢化社会がピークを迎え、日本全体で様々な社会問題が引き起こされることです。この影響は、自治体に深刻な課題をもたらします。
- 自治体が直面する主な課題
- 人口減少と高齢化の加速:
- 2040年には高齢者人口がピークを迎え、生産年齢人口(15〜64歳)は全体の53.9%に減少します(表-2)。
- これにより、税収が減少し、自治体の財政が悪化する恐れがあります。
- 社会保障費の増大:
- 85歳以上の高齢者が増え、医療や介護の需要が急増することで、福祉にかかる費用が膨らみます。
- 公共施設・インフラの老朽化:
- 建設から50年以上が経過した施設やインフラの老朽化が深刻化し、統廃合が避けられない状況です。
- 労働力不足:
- 職員の定数削減や現役世代の急減により、労働力の確保が困難になります。
- 自治体ごとの人口変動の予測
総務省の調査によると、人口減少の傾向は全国的に見られます。
- 減少する自治体の割合:
- 調査対象の1,682自治体のうち、**40.9%**が人口減少に直面すると予測されています(表-4)。
- 特に、人口3万人以下の自治体では52.4%が減少するとされ、中には人口が半減する自治体も予測されています(例:小樽市、夕張市)。
- 増加する自治体:
- 全体で人口が増加すると見込まれるのは、東京都区部と沖縄県のみです。
- 埼玉県や千葉県で人口が増加する自治体は、東京に隣接する市に集中しており、東京圏への一極集中がさらに進むことが示されています(図-1)。
- ただし、東京都の合計特殊出生率が1を下回っており、この人口増は転入によるものと考えられます。
これらの予測は、自治体にとって人口減少が避けて通れない課題であり、早急な対策が必要であることを示しています。
- 指定管理者への影響と課題認識
2040年問題は、指定管理者にも大きな影響を与えます。施設の統廃合による**「市場の縮小」や財政悪化による「指定管理料の更なる削減」**が懸念されます。
分科会では、これらの課題に対し、指定管理者として以下のような役割が求められると議論しました。
- 施設運営の裁量拡大: 従来の「コスト削減と住民サービス向上」に加え、収益創出や事業の拡充といった民間事業者の活力を生かす役割が期待される。
- 複数施設の管理: 1施設だけでなく、複数の施設をまとめて管理することでスケールメリットを出し、効率的な運営を目指す。
- 地域課題への参画: 施設の管理運営だけでなく、自主事業を通じて地域の活性化や社会課題の解決に積極的に貢献する。
- 自治体との連携強化: 「サウンディング」などを活用し、自治体と民間事業者の対話を通じて施設の活用方法を模索する。
また、施設の老朽化や人件費・物価高騰への対応が不透明な公募が増加している現状も認識されています。これに対し、先進的な自治体では、指定期間の延長、指定管理料の変動制、自主事業の活用といった制度の見直しを進めており、これらを分析することで、指定管理者が果たすべき役割と行政との新たな協働のあり方を提言しています。
この提言は、指定管理者制度に関わる関係者が、未来の課題を見据え、より良い公共サービスの実現に向けた議論を進めるための一助となることを目的としています。
先進自治体における「指定管理者制度」見直しの動向
本提言では、指定管理者制度をより良く運用するため、先進自治体である北九州市、熊本市、横浜市の取り組みを分析し、その動向を要約しています。
- 北九州市の見直し
北九州市は、2024年4月に「事業者の挑戦を応援する新たな指定管理者制度」を発表しました。主な変更点は以下の通りです。
- 指定期間の長期化: 応募団体が少ないという課題に対し、5年以上のB評価を獲得すればさらに5年延長できる「更新制」を導入。これにより、指定管理者が人材育成や設備投資をしやすくなることを目指しています。
- 「性能発注」の徹底: 施設の管理方法を細かく指定する「仕様発注」から、目標達成度を評価する「性能発注」に移行し、事業者の裁量と創意工夫を促します。
- 自主事業の応援: 指定管理者の自主事業を積極的に支援し、収益機会を増やすことで、制度全体の活性化と市民サービスの向上を目指します。
- 人件費・物価高騰への対応: 施設の特性に応じて一般管理費の割合を変更したり、5年先までの物価変動を考慮した指定管理料を設定したりするなど、物価変動リスクへの対応を強化しました。
- コミュニケーションの促進: 公募前に事業者との対話機会を設けるなど、円滑な制度運営に向けた環境を整備しています。
- 熊本市の見直し
熊本市は、指定管理者による**「提案事業(自主事業)」を運用マニュアルに明記し、収益機会の確保を支援しています。また、募集要項のリスク分担表**に、物価変動が10%を超えた場合に協議に応じる旨を明記することで、事業者のリスクを軽減しています。人件費についても、毎年更新される「人件費単価表」を公表し、安定的な経営を支援しています。
- 横浜市の挑戦
横浜市は、施設の特性や専門性に応じて指定期間を5年以上(病院は30年)に設定しています。特に注目されるのは、総務省の先進事例としても紹介された**「賃金スライド制」**の導入です。これは、人件費上昇が指定管理料を圧迫し、サービス低下や事業継続に支障をきたすリスクを回避するために導入されました。
横浜市では、指定期間の延長が経営安定につながるという意見がある一方で、光熱費高騰などのリスク増大を懸念する声もあり、今後の指定期間のあり方について引き続き検討を進めています。
まとめ
これらの先進事例から、自治体は指定管理者制度の課題を認識し、指定期間の長期化、適正な指定管理料の設定、自主事業の奨励、リスク分担の見直しなど、事業者の経営安定と挑戦を促す方向で制度改革を進めていることが分かります。これは、民間事業者の企画力や運営力を活用し、来る2040年問題を見据えた「公共サービス」のあり方を模索する動きと言えます。
指定管理者制度の見直しと長期指定の動向
本提言は、指定管理者制度における主要な課題、特に指定期間の長期化、コスト変動への対応、自主事業の活用について、複数の先進自治体の事例を分析・要約しています。
- コスト高騰への対応
- 横浜市:
- ウクライナ情勢に起因する光熱費高騰に対し、2022年度はほぼ全ての指定管理者に補助を実施。
- 2023年度は、個別の協議によって必要な上昇分を補助しました。
- 人件費高騰に対しては、提案時に人件費積算表を提出させ、2年目以降は上昇分を上乗せして支払う**「賃金スライド制」**を導入しています。
- しかし、補助金に依存していたため、今後の財源確保が課題となっています。
- 自主事業への期待と制度化
- 北九州市: 自主事業を積極的に応援し、指定管理者の収入増と市民サービス向上を両立させることを目指しています。
- 横浜市: 自主事業の方向性を示すガイドラインはありますが、担当部署による温度差があることを課題と認識しています。今後は、民間ノウハウの発揮と適正な利益確保を促したいと考えています。
- 守谷市: 指定期間10年間の公民館運営において、独自の予算による**「自主事業」**を求めています。これには、有料事業の実施、利用時間の延長、施設修繕、周辺企業との連携による地域活性化などが含まれています。
- 文部科学省: 公民館での自主事業として、受講料徴収、物品販売、キッチンカーの出店、ATM設置など、収益事業の具体例を事務連絡で示し、公民館の活用の幅を広げる方向性を示しています。
- 指定期間の延長問題
多くの自治体で「原則5年」が主流(7割以上)である中、一部の先進自治体では指定期間の長期化が進んでいます。
- 長期指定の事例:
- 守谷市: 公民館の指定期間を10年に設定。
- 大阪府立体育会館: 毎回10年で指定管理を実施。
- 香川県: 観光交流施設で10年の指定期間を設定。
- 埼玉県深谷市: 10年の期間でエリアマネジメントを含む地域活性化を求めています。
- メリットとデメリット:
- メリット: 雇用の安定や、長期的な視点での投資(人材育成・設備投資)が可能になる。
- デメリット: 物価変動や光熱費・人件費の高騰、施設の老朽化といったリスクを長期にわたり負うことになる。
- 自治体側の意図:
- 自治体側の公募にかかる手間を省く目的があるという見方もあります。
- 一方で、長期化はリスクであり、自治体と指定管理者間の**「信頼関係」**が不可欠であるとの指摘もあります。
- 他制度との併用:
- 大阪市: PMO(パークマネジメントオーガニゼーション)型指定管理者制度で大阪城公園の経営を20年間委託。
- 名古屋市、横須賀市: Park-PFI制度と指定管理者制度を組み合わせ、公園運営を20年の協定で実施。
- 広島県: 県立びんご運動公園でPark-PFIを併用し19年の期間を設定。
これらの動向から、自治体は施設の**「活性化」や「地域課題解決」を目的として、指定管理者に長期的な視点での運営と、自主事業による収益機会の創出**をより強く求めていることが分かります。
指定管理者制度の課題:人件費・物価高騰への対応
本提言では、指定管理者制度を運用する上で避けられない課題である**「人件費・物価の高騰」**に対する先進自治体の取り組みを要約しています。
- 人件費高騰への対応
過去20年間で実質賃金が停滞していた状況とは異なり、近年は最低賃金が毎年大幅に上昇しており、指定管理者の経営を圧迫しています。
これに対し、一部の自治体は**「賃金スライド制度」**の導入や、公募段階での人件費に関する配慮を行うことで対応を始めています。
- 賃金スライド制度の導入:
- 名古屋市、横浜市、新潟市は、指定期間中に人件費の変動があった場合、その上昇分を指定管理料に反映させる**「賃金スライド制度」**を導入。
- 名古屋市は、最低賃金の大幅な上昇が指定管理者の経営リスクにつながることを認め、手引きを策定。
- 横浜市は、国のモデル事例としても紹介されており、人件費の上昇分を次年度の指定管理料に反映させる運用を行っています。
- 新潟市は、変動率がプラスの場合は増額、マイナスの場合は減額する仕組みを明確化しています。
- 公募要件での対応:
- 相模原市、浜松市、千代田区は、指定管理料の変更要件に人件費を含めています。
- 熊本市は、毎年「公募施設のランク別人件費単価表」を更新・公表することで、人件費の変動を考慮しています。
- 公契約条例:
- 野田市、川崎市などの自治体では、公契約条例に賃金条項を設けることで、指定管理施設で働く職員の賃金を下支えしています。
- その他の課題:
- 人手不足が深刻化する中、人材確保や育成にかかる費用を人件費として考慮する必要性が指摘されています。
- 公務員とは異なる給与体系を持つ指定管理者にとって、自治体ごとの単価改定が社内での給与格差を生むといった新たな課題も発生しています。
- 物価高騰への対応
近年の円安や物価高騰は、光熱費など施設の維持管理費用に大きな影響を与えています。
- ガイドライン等での対応:
- 福岡県は、物価上昇が「企業物価指数」や「企業向けサービス価格指数」に連動した場合、管理委託料を見直すことを募集要項に明記しています。
- 広島県のPFI事業では、物価変動が3%以上になった場合に管理委託料を調整する仕組みを導入。
- 熊本市も、物価変動が10%を超えた場合、協議に応じることを明記。
- PFI事業の事例:
- 大阪市の斎場(PFI)では、基準年から3%以上の物価変動で翌年度の費用に反映させる運用を行っています。
これらの動向から、自治体は物価変動リスクについて、何らかの指数を基準に指定管理料を調整する**「変動制」**の導入を検討・実施し始めています。これは、事業者の経営リスクを軽減し、安定した運営を促すための重要な取り組みと言えます。
指定管理者制度の課題:光熱水費高騰への対応
本提言は、指定管理者制度におけるもう一つの大きな課題である**「光熱水費の高騰」**について、各自治体や指定管理者の対応状況を要約しています。
- 精算制の導入と課題
近年、電気代をはじめとする光熱水費の高騰を受け、一部の自治体では「出来高制」や「精算制」といった形で、実際の支出に応じて指定管理料を精算する動きが見られます。
- 精算制の事例:
- 長崎県壱岐市: 電気代を完全出来高制とし、予算オーバー分を精算する覚書を締結。
- 複数の指定管理者: 管理する施設の多くで精算制や完全補填制が導入されており、赤字リスクが軽減されています。
- 精算制の課題:
- 予算超過分の取り扱い: 自治体によっては、条例で余剰金の**「戻し入れ金」**を認めていない場合があります。この場合、精算された余剰金が施設の運営費に還元されず、一般会計に戻されてしまうことがあります。
- 自治体の反応: 「電力自由化で安くなった時には何も言わなかった」と、価格変動リスクを事業者が負うべきと考える自治体担当者もいます。
- 精算基準: 熊本市は物価変動が10%を超えた場合に協議に応じるとしていますが、この基準に満たない場合は協議の対象とならないという課題も指摘されています。
- 電気代高騰の影響
- 赤字リスク: 美術館やホールなど電気代の割合が大きい施設では、わずかな値上げでも赤字に陥る可能性が高く、指定管理者は契約前から多めの予算を要求せざるを得ない状況です。
- 政府の支援: 政府の「酷暑乗り切り緊急支援」などの補助金によって、予算が変動する可能性もあります。
これらの状況から、光熱水費の変動リスクをどちらが負担するかについて、自治体と指定管理者の間で明確なルール作りが求められています。精算制度を導入する場合でも、余剰金の還元方法など、施設の活性化につながるような仕組みの構築が今後の課題となります。
自治体のDX化:キャッシュレス決済の導入動向
本提言は、自治体のDX化の取り組みとして、公共施設でのキャッシュレス決済導入の動向と、それに伴う課題について要約しています。
- キャッシュレス決済導入の現状
総務省が自治体DX推進計画を通知するなど、公共施設におけるキャッシュレス化は全国的に進んでいます。
- 先進的な導入事例:
- 山形県長井市: 新設施設でキャッシュレス決済を導入し、初期費用と手数料を予算化。
- 東京都: オリンピック関連施設で電子決済を導入。
- 台東区: 指定管理施設におけるキャッシュレス決済の初期費用、運営費用、決済手数料の全てを区が負担するモデルを構築。
- 横浜市: 大倉山記念館など、一部の施設で運用を開始。
- 現場の動向:
- 特に個人利用が多いスポーツ施設では、自治体からキャッシュレス化が積極的に求められています。
- 指定管理者側も、現金管理の手間やコスト削減の観点から、キャッシュレス化を歓迎する傾向にあります。
- 導入における課題
キャッシュレス決済の導入には、費用負担や法的な問題など、いくつかの課題があります。
- 費用負担:
- 初期導入費用や決済手数料の負担を誰が負うか(自治体か指定管理者か)が課題です。
- 台東区のように自治体が全額負担するケースがある一方で、指定管理者が手数料を負担し、利用料金の減額として処理するケースもあります。
- 料金形態の壁:
- 施設の利用料が「使用料」か「利用料金」かによって、キャッシュレス化の可否が分かれる場合があります。公金扱いとなる「使用料」では導入が難しいケースもあります。
- 徴収コストと手数料の比較:
- キャッシュレス決済手数料は発生しますが、現金管理にかかる人件費や管理コストを削減できるというメリットもあります。この費用対効果を市民サービスの観点から検討する必要があります。
自治体と指定管理者の間で、キャッシュレス化に関する費用負担や運用方法を明確にすることが、今後のスムーズな導入には不可欠です。自治体側からの積極的な働きかけと、指定管理者からの提案が、より良い方向に進むための鍵となります。
自治体DXの新たな取り組み:公共施設のデジタル化と運営効率化
本提言は、自治体が直面する2040年問題への対応として、公共施設の運営における**デジタルトランスフォーメーション(DX)**の様々な取り組みを要約しています。
- 施設のITインフラ整備
- 通信環境の向上: コロナ禍を機に、施設の光回線やWi-Fi環境を整備し、イベントのオンライン配信やワーケーションといった多様な利用形態に対応する動きが見られます。
- 携帯電波遮断装置: ホールなど、利用者の利便性を高めるために電波遮断装置を設置する事例も報告されています。
- スマート技術の活用
- IoTセンサーの導入: 公園などにセンサーを設置し、熱中症リスクの検知や利用者の行動分析(人の流れ、回遊状況など)を行うことで、より効果的な施設運営やサービス提供を目指す共同研究が進められています。
- 窓口業務の自動化・効率化
- AI・ロボットの導入:
- 横須賀市では窓口業務をAIに任せ、職員を市民への「営業」や新たな取り組みの企画に専念させることを奨励しています。
- 大阪府茨木市では、総合窓口に画面を設置し、遠隔地の職員が対応する実験を開始。
- 島根県では、アバターによる窓口対応も試行されています。
- ロボット警備員: 一部の指定管理施設では、巡回警備にロボットを導入し、業務効率化を図っています。
- 無人運営: 台湾の図書館では24時間無人運営の事例もあり、人件費削減とサービス時間延長を両立する可能性が示唆されています。
- 広域連携
- 情報連携の促進: 自治体の枠を超えた生活圏の利用者に向け、イベント情報を共有することで、より効果的な広報や集客に繋がる可能性が議論されています。
これらの取り組みは、DXによって施設の業務を効率化し、職員や指定管理者をより付加価値の高い業務にシフトさせることで、将来の労働力不足に対応しつつ、住民サービスの向上を図ることを目指しています。
指定管理者制度における「自主事業」の展望
本提言は、指定管理者が独自に企画・実施する**「自主事業」**が、自治体間でどのように浸透し、活用されているかについて要約しています。
- 自主事業の浸透状況
指定管理者協会が2018年に提言で取り上げた「自主事業」は、6年を経て多くの自治体に浸透しています。
- ガイドライン等への記載: 2018年時点で18府県だったガイドライン等への自主事業の記載は、2024年8月現在で**29都道府県(59.6%)**に増加しました。
- 指定都市での浸透: 指定都市では、ほぼ全ての自治体(17/20自治体、85.0%)で自主事業が制度化されています。ガイドラインに記載がない自治体でも、募集要項や評価項目に盛り込まれています。
- 先進自治体の取り組み
自主事業を明確に定義し、運用を具体化する自治体が増えています。
- 北海道:
- 2022年に運用指針を改定し、自主事業の定義を「施設の利用促進や利便性向上を目的とし、指定管理者が自ら企画・実施する事業」と明確化しました。
- 手続きを簡素化し、施設の設置目的内の事業であれば、行政財産の使用許可が不要となりました。
- 自主事業による収入は全て指定管理者に帰属し、利益をインセンティブとして活用することを認めています。
- 京都市:
- 運用指針で自主事業の具体例を幅広く提示しています(表-10)。
- 物販・貸出: 弁当、土産物、プロジェクター、着物などの貸出。
- 地域交流: 子ども食堂、親子教室、夏祭り、近隣店舗との連携企画。
- イベント・セミナー: マルシェ、ビヤガーデン、スポーツ教室、講演会。
- 機能・設備の充実: ミストシャワー、交流スペース、食堂・喫茶の設置運営。
- 広報: 情報誌発行、SNSでの情報発信、広告掲載。
- 自主事業の意義と課題
自主事業は、指定管理者の創意工夫を促し、施設の活性化や市民サービスの向上に貢献する重要な手段となっています。特に京都市の事例からは、単なる収益事業だけでなく、**「子ども食堂」**のような社会的意義の高い活動も自主事業として期待されていることが分かります。
一方で、備品購入や設備投資を伴う自主事業は、指定管理者の費用負担やリスクを伴うため、導入には慎重な検討が必要です。
浜松市の「投資型自主事業」制度
浜松市は、指定管理者制度における新たな概念として、**「投資型自主事業」**を導入しました。これは、指定管理者が独自に設備投資(施設や設備の設置・改修など)を伴う自主事業を提案できる制度です。
この制度の主な特徴は以下の通りです。
- 事前協議: 投資を伴う自主事業の提案があった場合、指定管理者は市の担当部署と事前に協議する必要があります。
- 資産の引き継ぎ: 投資型自主事業が優れていると認められ、継続が望ましいと判断された場合、次の公募では、現指定管理者が投資した設備を次期指定管理者が残存簿価を上限に引き継ぐことが応募条件となります。
- 撤去と原状回復: ただし、次期指定管理者に応募者がいなかったり、現指定管理者が事業を継続しない場合は、投資した設備を撤去し、施設を元の状態に戻す義務があります。
この仕組みにより、指定管理者は設備投資への意欲を高め、長期的な視点で施設の価値向上と利用者サービスの維持に取り組むことが期待されています。
新潟県の指定管理者制度における「提案事業」の推進
新潟県は、2024年3月に指定管理者制度の運用ガイドラインを改定し、指定管理者からの**「新たな業務や施設運営方法に関する提案」**を積極的に求める方針を明確にしました。
改定されたガイドラインでは、施設の基本条件(休館日、開館時間など)に柔軟な対応を求めるとともに、以下の例示を挙げて提案を奨励しています。
- 新たな業務:
- 施設の集客促進やイベントの実施
- 施設を活用した新たな収入源の確保
- 効果的・効率的な運営方法:
- 開館時間の延長
- ゴミの削減や省エネルギー対策
- 利用者サービス向上に繋がる事業:
- 食堂や物販店、自動販売機の設置など
これにより、指定管理者の自由な発想を活かした独自の事業展開を促し、施設の魅力向上と収益確保につなげることを目指しています。
指定管理者制度における「自主事業」の位置づけと課題
本提言は、指定管理者が行う**「自主事業」**の位置づけが、従来の施設管理の枠を超え、地域の活性化やまちづくりにまで拡大している現状と、それに伴う課題について要約しています。
- 自主事業の多様な位置づけ
自主事業は、その目的や収益の使途によって多様に位置づけられています。
- 収益事業:
- 施設の利用料金や自主事業収入のみで運営を賄い、指定管理料がゼロの施設も存在します。
- さらに、自主事業の収益から自治体に**還付金(納付金)**を納めている指定管理者もいます。
- 地域貢献:
- 単発のイベントだけでなく、コミュニティ育成や地域の活性化、まちづくりに貢献する役割も期待されています。
- 設備投資と連携:
- 設備投資を伴う自主事業も増えており、浜松市のように**「投資型自主事業」**として制度化する自治体も現れました。
- Park-PFIや運営権といった他の制度と組み合わせることで、指定管理者が大規模な施設再整備を行う事例も出てきています。
- 自治体と指定管理者の「壁」
指定管理者制度の導入以来、自治体と民間事業者(指定管理者)の間には、主に「利益」に関する壁が存在しました。
- 第一の壁(参入時):
- 「営利企業が行政サービスを担うと質が低下する」「企業活動は行政になじまない」といった批判。
- 第二の壁(自主事業の収益):
- 「公の施設で儲けるのはおかしい」「本来業務がおざなりになる」といった議員などからの批判。
- これに対し、自主事業の利益を**「還元」**(按分、納付、設備投資など)させる制度が生まれました。
- 現在の壁(利益の扱いの不透明さ):
- 自治体の中では、自主事業による利益の取り扱いについて**「利益」という言葉を明記している自治体は少ない**(都道府県の36.2%、指定都市の70.0%)。
- 自主事業を奨励する目的が、指定管理料の削減にあるのではないかという疑念も生まれています。
- 今後の展望
自主事業が真に地域の活性化に貢献するためには、自治体と指定管理者が**「対等なパートナー」**として、ウィンウィンの関係を築くことが不可欠です。自治体は、自主事業を奨励する目的を明確にし、住民や議会の理解を得ることで、この壁を取り払う必要があります。
これにより、指定管理者は「施設の管理者」から、「住民サービスのパートナー」、さらには**「地域活性化の担い手」**へと役割を拡大していくことが期待されます。
自主事業の新たな展開:公の施設の「稼ぐ力」と「地域貢献」
本提言は、指定管理者による**「自主事業」**が、従来の施設の設置目的を超えて、地域の活性化やまちづくりに貢献する役割を担うようになってきている現状を要約しています。
- 自主事業の「目的外使用」をめぐる見解の変化
施設の設置目的から外れる事業(自主事業)について、自治体は二つの見解に分かれています。
- 事業者として許可が必要: 指定管理者とは別に、一事業者として**「行政財産の目的外使用許可」**を得る必要があるという考え方。
- 許可は不要: 住民サービス向上に寄与するため、指定管理者として許可は不要という考え方。
かつては自動販売機の設置許可すら意見が分かれていましたが、現在は多くの自治体で施設の機能として認められ、自主事業として扱われるようになっています。また、「本来業務に支障のない範囲」という制約は残るものの、「施設の目的に沿った範囲」という制約は緩和され、目的外の自主事業を認める自治体が増加しています。
- 公の施設の役割拡大と「稼ぐ」という視点
公民館の例に見られるように、公の施設は単なる会議室や生涯学習の場から、地域の拠点やコミュニティの中心へと役割が多様化しています。
- 稼げる施設への期待: 施設の設置目的を阻害しない範囲で、民間のノウハウを活かして**「稼ぐ」**ことを容認する自治体が増加。
- 大阪市の大阪城公園では、指定管理者が収益を上げ、年間1.5億円を自治体に納付している事例があります。
- 熊本市のように、自主事業の収益還元を求める自治体も存在します。
- 広がる活動範囲:
- 自主事業は、施設内にとどまらず、周辺地域を巻き込んだ**「アウトリーチ事業」**など、活動範囲を拡大しています。
- 横浜市山下公園では、Park-PFIを活用し、公園管理と無関係な企業が飲食店経営等で公園の魅力を高めています。
- 設備投資を伴う自主事業:
- テニスコートのナイター照明設置など、指定管理者が独自に設備投資を行い、夜間利用による収益と住民サービスの拡大を実現した成功事例があります。
- 法令解釈の柔軟化:上乗せと「はみ出し」
自主事業の拡大は、法律用語でいう**「はみ出し」(対象を拡大して運用すること)にあたります。自治体が条例などで独自のルールを設けることで、公の施設の設置目的に「プラスα」**の価値を加え、地域の活性化や街の魅力向上につなげることが可能になります。
公の施設は単に管理するだけでなく、自主事業を通じて地域の課題を担い、収益を上げ、施設の価値を高めていくことが、今後の指定管理者に求められる役割となっています。
提言のまとめ:指定管理者制度の未来と2040年問題への挑戦
今回の提言は、2040年問題という喫緊の課題に対し、自治体と指定管理者が協力して公共サービスを維持・発展させるための未来志向の提言です。
- 「四方良し」の関係構築の重要性
総務省は「公共私」の3者連携、すなわち「三方良し」の構築を提唱していますが、指定管理者協会はこれに住民を加えた「四方良し」の関係が不可欠だと考えます。今後の指定管理者制度は、自治体と指定管理者が**「ウィンウィン」**の関係を築かなければ持続できません。
現状、人口減少による施設の統廃合は避けられませんが、その進捗は遅れています。また、指定管理者にとって、人件費や物価、光熱水費の高騰は経営を圧迫しており、自主事業は単なる収益確保だけでなく、**「生き残り策」**の一つとして重要視されています。
- 自治体と指定管理者の挑戦事例
人口減少という避けられない課題に対し、独自の取り組みで成果を上げている自治体や団体が存在します。
- 明石市:
- 2015年から人口が増加し、出生率や税収も向上している先進自治体です。
- その基盤には、京都市の自主事業事例にも通じる**「子ども食堂」**が全小学校区に設置されていることが挙げられます。市の職員もボランティアとして参加しており、市民の支持を得て人口減少を食い止める一因となっています。
- 豊島区:
- 2014年に「消滅可能性都市」とされましたが、池袋駅周辺の改修や学校のグラウンドを若者・子育て世代の憩いの場にすることで、若い世代の移住者を増やし、このレッテルを覆しました。
これらの事例は、自治体が積極的に地域の魅力を高め、住民の暮らしを支える取り組みを行うことで、人口減少に歯止めをかけられる可能性を示しています。
- 提言:未来に向けた行動の呼びかけ
今後の20年間を見据え、自治体と指定管理者は以下の行動を検討すべきです。
- 自治体へ: 指定管理者との間にある「利益」や「権限」の壁を取り払い、施設の維持管理に留まらず、施設の魅力を最大限に引き出すためのパートナーとして協働を模索してください。
- 指定管理者へ: 2040年問題がもたらす地域の課題を自らの挑戦と捉え、自主事業を通じて一歩踏み出した活動を始めてみてください。
- 指定管理者制度のさらなる発展に向けた提言
- 本提言は、指定管理者制度が直面する課題を克服し、公共サービスと地域の活性化に貢献するための3つの提言を要約しています。
- 自主事業を突破口に
- 指定管理者は、施設の設置目的にとらわれず、**「利用者の利便向上」と「地域の課題解決」**を目的とした自主事業を積極的に追求すべきです。自治体と指定管理者が対等な協力関係を築くことで、施設の可能性を最大限に引き出すことができます。
- 施設の魅力を引き出す自治体へ
- 自治体は、人口減少に伴う施設の統廃合を単なる「撤退」と捉えるのではなく、民間の活力を活用して施設の魅力を高めることに注力すべきです。複合的な施設を整備するなど、住民が誇りを持てるような公共施設を創出し、定住に繋がる魅力的なまちづくりを目指してください。
- 指定管理者は「まちづくりの戦士」へ
- 指定管理者は、施設の管理運営にとどまらず、その企画力と運営力を活かして、地域の活性化を牽引する役割を担う覚悟を持つべきです。自主事業を通じて地域企業などを巻き込み、施設の魅力を高めるだけでなく、まちづくりの先頭に立つ存在になることが期待されます。
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