新たな時代に向けての地方からの挑戦
〜北川正恭知事 講演録より〜
第1章:基本理念「生活者起点」
私たちの行政改革の主語は「県庁が」ではなく「県民が」です。税を納めていただく県民の皆様こそが、行政の主体(株主)です。
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生活者とは: お年寄り、障害を持つ方、子どもたちを含め、「こう生きよう」という意思を持つすべての人々を指します。
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起点とは: 県民の皆様から起きてくる声やニーズを出発点として、私たちがパブリック・サーバント(公僕)としてサービスを提供することを意味します。
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先銭の重み: 税金は、未来のサービスを期待して支払われる「先銭」です。私たちには、その期待に謙虚に応え、最高のサービスを提供する義務があります。
第2章:行動指針「発想の転換とゼロベース思考」
従来の「前年踏襲」や「アベレージ行政」では、これからの時代は乗り切れません。効率化だけでなく、根本的なパラダイムシフトが求められています。
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「減らす」ではなく「なくす」発想を: 「ゴミを10%減らそう」という普段の努力も大切ですが、真の改革は「ゴミ箱そのものをなくす」というゼロベースの発想から生まれます。思い込みを捨て、抜本的な体質改善に挑んでください。
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形から変わる: 意識を変えるには、まず形や環境を変えることが有効です。
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サマーエコスタイル: ネクタイや上着を外すことで体感温度が下がり、空調コストの削減や環境負荷の低減に直結します。
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フリーアドレスの導入: 固定席をなくすことで引き出しがなくなり、ペーパーレス化が推進されます。権威主義的な「リボンの大きさ」の違いなども撤廃し、フラットで風通しの良い組織を作りましょう。
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第3章:情報公開と住民との協働
行政改革の最大のキーワードは「情報公開(情報提供)」です。
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プロセスをすべて見せる: 政策の意思形成過程から予算編成まで、すべてをオープンにします。情報を隠さずさらけ出すことで、県民との真の「協働(コラボレーション)」が生まれます。
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要求型から参加型へ: 「あれも造れ、これも造れ」という利益誘導・要求型の民主主義から、県民が自ら選び、負担し、責任を持つ「自己責任の民主主義」への転換を促すのが私たちの役割です。
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緊張感のあるパートナーシップ: 議会、職員組合、そして県民。すべての関係者と情報を共有し、癒着のない「エクセレントで緊張感のある関係」を築くことが、健全な県政の基盤となります。
第4章:自立と分権の行政経営
国に頼り、補助金を獲得してくることが「優れた行政」であった時代は終わりました。これからは、地方が自ら考え、自己決定し、責任を負う「地方分権(分権自治)」の時代です。
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「プラン・ドゥ・シー」の徹底: 予算を獲得すること(予算主義)を目的化してはいけません。事業を実施した後は、必ず費用対効果をチェックし、評価する(決算主義)サイクルを回してください。
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使い切り予算の廃止: 「年度末に予算を使い切らなければならない」という古い常識を捨てましょう。努力して節約した知恵と工夫が評価される仕組みへと、県庁の文化を根本から変えていきます。
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行政経営品質の向上: 民間企業の優れたマネジメント手法(経営品質)を行政にも取り入れ、縦割り行政の弊害を打破します。「県民満足度の向上(CS)」は「職員満足度の向上(ES)」とイコールです。誇りと情熱を持てる県庁を、私たち自身の手で創り上げましょう。
(参考資料)イベント記録
TMC10周年記念 記念講演・パーティ プログラム
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日時: 2001年7月(15:30~19:00)
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場所: 名古屋東急ホテル(記念講演:錦の間 / パーティ:バロックの間)
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内容: 北川正恭 三重県知事 記念講演「新たな時代に向けての地方からの挑戦」、BAMBOO ORCHESTRA演奏、歓談等
登壇者プロフィール:北川 正恭(三重県知事)
座右の銘は「至誠通天」。尊敬する人物は坂本龍馬、理想とする政治家は尾崎行雄(咢堂)。スポーツをこなしつつ囲碁も嗜む、あふれる情熱と行動力を持った「平成の獅子」。