4. 申立て前の「事前マッチング」と「リレー」の約束
アスライツでは、本人が希望する場合、100%の確率で申立て前の事前マッチングを実施しています。
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顔合わせの実施: 候補者となった専門職に無償で来てもらい、申立て前に本人や関係者と面会。「私が後見人になったら、こういうお手伝いをします」と直接説明し、本人の不安を解消します。どうしても合わない場合は候補者を変更します。
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交代(リレー)の事前合意: 債務整理や紛争などの「法的課題」は、一定期間(1〜2年程度)で解決することが多いため、専門職に対してはあらかじめ「課題が解決したら市民後見人へ交代(リレー)をお願いします」と目安を伝えて合意を得ておきます。
地域ネットワークの構築と多様な支援の使い分け
すべてのケースを成年後見制度で解決するのではなく、本人の状況に応じた「緩やかな支援」との使い分けを重視しています。
社会福祉協議会(社協)との連携と「そろそろシート」
社協が提供する「日常生活自立支援事業(日自)」は、簡易な金銭管理や福祉サービスの利用援助を行うもので、後見制度よりも介入度合いが緩やかです。
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使い分けの判断: 本人にとってどちらの支援ツールがふさわしいか、定例ミーティングですり合わせを行います。
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「そろそろシート」の共同開発:
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日自 → 後見制度へ: 認知症などが進行し、日自の契約内容(自分が何の支援を受けているか)が理解できなくなってきた際に、後見制度へ移行するタイミングを図る指標。
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後見制度 → 日自へ: 法的課題が解決し、簡易な金銭管理で十分になった場合に、後見制度から日自へ移行(ダウンサイジング)するための指標としても活用します。
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市民後見人の自発的な広がり
無報酬の社会貢献として活動する市民後見人(バンク登録者)が、後見業務の枠を超えて自発的にボランティア団体を立ち上げるなど、地域福祉の重要な担い手となっています。
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施設の傾聴活動やレクリエーション(オセロ等)。
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包括支援センターへヒアリングを行い、「身寄りのない人の課題」を地域課題として取りまとめる活動。
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地域の民生委員への就任。
苦情対応と「後見人の交代」におけるリアル(ケーススタディ)
長期間に及ぶ制度利用の中で、本人・親族・支援者から後見人に対する苦情が寄せられることがあります。アスライツでは双方から聞き取りを行い、関係修復や「交代」の支援を行いますが、現行制度の壁に直面することもあります。
| ケースと結果 | 状況・本人の訴え | 専門職(後見人側)の対応と家裁の判断 |
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ケース1 【円滑な交代】 |
お金の説明に本人が納得できず、関係修復が困難に。「交代してほしい」と希望。 | 事務的なミスはなかったが、信頼関係構築が難しいと判断。専門職・家裁と協議し、事前マッチングを経て新たな候補者へ交代。 |
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ケース2 【難航した交代】 |
「やりたいことを『危ない』と制限される。過去に虐待を受け我慢してきたのに、一生制約の中で生きるのか。代えてほしい」と切実な訴え。 | 「本人の保護のためにやっている」と主張。自己の正当性を主張されると家裁も辞任を促しにくく、難航したが半年後に辞任・交代。 |
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ケース3 【交代できず】 |
認知症の本人(後見類型)。本人はグループホームでの生活に満足しており、入院後も戻ることを切望していた。 | 後見人が病院や支援者と一切連携せず、会議にも欠席。施設側が「連携できない後見人とは仕事ができない」と受け入れを拒否し、本人は施設に戻れなくなった。 |
【ケース3の致命的な問題点】
本人は「後見人が連携しないせいで施設に戻れない」という事情が理解できず、自ら「交代してほしい」と発信できません。本人の発信がない以上、現行制度では他者が交代(解任)の申立てを行うことができず、本人が最大の不利益を被る結果となってしまいました。
今後の制度改正への期待:本人のための「柔軟な交代」
住田氏は、現在審議されている制度改正(新たな保佐・補助制度の創設など)において、後見人の「解任事由」が拡大されることに強い期待を寄せています。
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現行の解任事由: 不正行為や著しい職務怠慢など、明らかな「欠格事由」が必要。
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新制度での期待: 欠格事由に該当しなくても、「本人の利益のために特に必要があるとき」は交代が可能になる見込みです。
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支援現場への影響: ケース3のように本人が声を上げられなくても、本人が不利益を被っていれば、第三者(市長など)が「本人の利益のために交代が必要」と声を上げ、交代させることができるようになると期待されています。
まとめ:中核機関の使命
権利擁護支援センター(中核機関)の役割は、目の前の「個別支援のコーディネート」を行うだけでなく、行政・司法・医療・福祉・地域のボランティアを巻き込んだネットワークを構築し、「権利擁護支援の地域づくり」を推進することにあります。
権利擁護支援推進の体制と地域連携
尾張東部権利擁護支援センター(アスライツ)では、6市町が共同で意思決定と課題解決を行えるよう、独自かつ効果的な体制を構築しています。
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課長会議を中心とした協議体: 行政との協議会や専門職が入る協議体には、必ず6市町の担当課長を委員として配置しています。
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メリットとデメリット: 6市町が共同で意思決定するためスピードが遅くなるデメリットはありますが、「課長会議」とすることで速やかな意思決定を促しつつ、広域(スケールメリット)で権利擁護の土壌を育む大きなメリットがあります。(※愛知県はこうした広域NPOの取り組みが全国的にも特徴的です)
ここまでのまとめ:中核機関の役割
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入口支援: 安易に後見制度へ繋ぐのではなく、まずは地域支援体制で対応できないかを検討。
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マッチング: 家庭裁判所と連携し、申立て前に事前面談(マッチング)を実施。
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利用中支援: 適切なタイミングでの「後見人の交代(リレー)」を支援。
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サポート・苦情対応: 意思決定支援の不足から生じるトラブルに対し、関係機関と連携して対応。
新たな補助制度への課題と期待
現在議論されている制度改正では、現在の3類型(後見・保佐・補助)が、本人の同意を原則とする新たな「補助制度」へ一本化される方向で検討が進んでいます。この改正に伴い、現場での運用にも大きな変化と課題が生じます。
1. 「説明と同意」の徹底(例外なき丁寧な説明)
新制度では、支援の開始や各種権限の付与において「本人の請求または同意」が原則となります。
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これまでの問題点: 例えば最重度の知的障害(療育手帳A判定)などの場合、「本人は分からないだろう」と説明を省略し、最初から「後見類型」として扱われることがありました。
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今後の対応: どんなに重度の障害や認知症があっても、本人への説明を省略せず、分かりやすく丁寧な説明を尽くすことが行政や支援者に強く求められます。
2. 意思表示ができない場合の「権限の吟味」
どれほど説明を尽くしても、本人が意思表示できない場合があります。
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陥りやすい罠: 意思表示できないからといって、支援者が「何でも代わりにできるように」と多くの代理権や取消権をつけてしまえば、広範囲な権限で本人の自己決定を奪っていた従来の「後見類型」と同じになってしまいます。
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必要な視点: 代理権等の付与は「本人の自己決定への制約」であると強く認識し、本当にその事務(法律行為)が必要か、代行が必要かを厳格に吟味し、「必要な権限だけを選択してつける」ことが不可欠になります。
3. 同意能力がある場合の「自己決定の尊重」と葛藤
本人に同意能力がある(保佐・補助相当)場合、本人が支援や権限付与を「拒否」すれば、支援者は介入できません。
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支援者のジレンマ: 本人が騙されている(経済的虐待や詐欺の疑いがある)ことに支援者が気づき忠告しても、本人が相手を信じきっている場合、制度を強制的に適用することはできず、手をこまねくしかありません。
4. 失敗する権利(愚行権)への寄り添い
支援者は「本人の安全や財産保護」を優先しがちですが、人間には公共の福祉に反しない限り「失敗する権利(愚行権)」があります。
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自己決定の尊重: 「騙されているかもしれない」と薄々感じながらも、孤独・孤立を背景に「その相手との関係を断ちたくない」という本人の思い(自己責任の行使)を、支援者は見守るしかありません。
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失敗後の支援: 実際に被害に遭ってしまった後、「ほら、言った通りじゃないか」と責めるのではなく、「悔しかったね。ここからどう取り返していくか、一緒に専門家に相談しましょう」と、失敗した体験に寄り添い、そこから再度関係を構築し、制度利用につなげていく姿勢が現場には求められます。
ご提示いただいたテキストの最終部分(新制度の概念、制度終了の事例、まとめ、質疑応答)を、これまでのトーンに合わせて詳細かつ読みやすく整理しました。今後の成年後見制度見直しの核心である「終わることができる制度」の具体像と、支援現場のリアルが語られています。
新制度の概念:「特定補助人」と失敗への寄り添い
現在議論されている新しい「補助制度」では、判断能力を欠く状況にあっても、一律に広範な権限(後見類型)を与えるのではなく、「特定補助人」という概念が検討されています。
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特定補助人とは: 判断能力を欠いており、かつ「どんな危険な行為(契約など)をするか分からない」場合に、包括的な代理権ではなく、「類型的な取消権(民法13条1項)」だけを設定して本人を保護する仕組みです。必要な代理権は個別に吟味して付与します。
現場での実践:取消権を使わず「自己責任」に寄り添う
アスライツが法人後見を受任している事例に、新制度における「特定補助人」の対象になり得るケースがあります。
| 本人の状況 | 支援のリアル(取消権の行使を控える理由) |
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58歳 女性(精神障害1級) ※本来なら判断能力を欠く「後見」相当。 ・声優養成所に高額な授業料を払おうとする。 ・クレジットカードを限度額まで使い、リボ払いで永久に払い続けようとする。 |
アスライツは法人後見人として権限を持っていますが、これまで一度も取消権を行使していません。 頭ごなしに「ダメ」と取り消すのではなく、「どうしたいのか?」「この範囲で払っていこうか」と本人の失敗や自己責任に寄り添い、話し合いで本人が納得できる形での解決を図っています。 |
※新制度においては、こうした「話し合い」を基本としつつも、本当にお金を失ってしまうような取り返しのつかない失敗の際には、特定補助人として「取消権」を行使して本人を保護することが可能になります。
「終わることができる制度」の実現へ向けて
現在の成年後見制度は「本人が亡くなるまで終わらない」ことが大きなハードルですが、法改正により「必要性がなくなれば終了できる制度」へと変わることが期待されています。
終了(取消し)の事例と支援のあり方
アスライツでは、すでに現行制度の中でも家庭裁判所と交渉し、補助を終了(取消し)させた実績があります。
| 課題の背景 | 解決と「終了」のプロセス | その後の見守り |
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事例1:夫による親族後見 重度障害の妻の保険金受領のために夫が後見人に。信託を利用し財産管理は安定。 |
家裁は「夫の事務能力低下」を理由に専門職への交代を提案したが、アスライツは「夫が最適」と判断し事務をサポート。新制度になれば、大金の財産管理が終わった段階で制度自体を「終了」させることが可能になる。 | 夫は今でも妻のために「演歌のファンクラブを継続したい」と相談してくるなど、良好な関係が続いている。 |
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事例2:債務整理(30代・軽度知的) 不要な借金をしてしまい、債務整理のためにアスライツが「補助人」に。 |
5年かけて完済し課題が解決したため、**補助取消し(終了)**を家裁に申し立て。本人が他のフォーマル支援(日自など)への移行を拒否したため、支援なしで終了となった。 | 制度は終わったが、何かあれば相談に来るなど、**「緩やかな見守り」**を継続中。 |
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事例3:自己破産(50代・精神障害) 母の財産を使い果たし自己破産。その後、遺産を相続し衝動買い(車や時計)の危険があった。 |
高額な買い物は相談に乗って思いとどまらせた(取消し権の活用)。本人が他の支援への移行を拒否したため、新たな資産はあるものの本人の希望を尊重して補助を終了。 | 制度終了から6年経つ現在も、月に1回程度本人から状況報告があり、関係性を保っている。 |
「終わる制度」の運用課題
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終了後の受け皿: 制度が終わった後、全てを社会福祉協議会の日自(日常生活自立支援事業)で賄えるわけではありません。フォーマル・インフォーマルを含めた地域の受け皿(支援体制)をどう構築するかが課題です。
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中核機関の役割: いつ終了できるかを見極めるためのモニタリング手法や、家庭裁判所との連携基準を今後明確にしていく必要があります。
全体のまとめ
住田氏の講演は、「成年後見制度は、誰のために、何のために利用するのか」という本質的な問いかけで締めくくられました。
単なる「財産管理のツール」ではなく、制度を利用することで本人の生活や権利が守られ、本人自身の力が発揮できて、豊かに生きることができるようにすること。すべては「個別支援」から始まり、そこで得た知見や課題を解決するための「地域づくり」が、また個別支援に還元されていく。権利擁護支援センター(中核機関)は、その好循環を生み出すための扇の要として、これからも地域社会に不可欠な役割を担っていきます。
質疑応答(現場のリアルな実態)
Q1. 事例の中で「後見人が7年間一度も挨拶に来ない」という話があったが、それは普通のことなのか?
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住田氏: 残念ながら実際にあります。施設側からも「年に1回、家庭裁判所へ報告書を出す時期だけ書類を求めて連絡してくる後見人がいる」と聞いています。財産管理の事務だけであれば、本人に会わなくてもできてしまうからです。これからの制度では、そうした運用は変わっていかなければならないと考えています。
Q2. アスライツ(中核機関)の財源や、12人の職員が生活できるだけの給与は担保されているのか?
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住田氏: 財源は主に2つあります。1つは6市町からの「行政委託料」、もう1つは私たちが法人として受任している「法人後見の報酬」です。給与に関しては、男性職員も生活できるよう、社会福祉協議会の職員と同水準になるよう確保しています。
1. 認知症本人の「意思の揺れ」と「善管注意義務」のジレンマ
【質問】 認知症により「自由にさせてほしい」と言ったかと思えば、「なぜ止めてくれなかったのか」と発言がコロコロ変わる場合、どう対応するのか?また、「失敗する権利(愚行権)」を尊重して本人の自由にお金を使わせた結果、親族から「善管注意義務違反(管理の怠慢)だ」とトラブルになることはないか?
【住田氏の回答:チームでの意思決定支援】
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真のニーズの見極め: 発言がその時々で変わることは多々ありますが、長く継続的に支援していくことで、本人が「本当に求めていること(真のニーズ)」が見えてきます。表面的な発言だけでなく、様子を見ながら慎重に見極めることが重要です。
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責任を恐れた「過剰保護」の回避: 後見人が親族などから「責められること」を恐れるあまり、本人の失敗する権利を奪い、過剰に保護的(制限的)になってしまうことは現場の大きな課題です。裁判所に相談しても「裁量の範囲で」と委ねられてしまいます。
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チームアプローチの導入: 法律家が単独で方針を決めて孤独にリスクを抱え込むのではなく、医療や福祉関係者を含めた「チーム」で方針を検討・決定する仕組みを作ることが効果的です。チームで決定することで、後見人も心理的負担が減り、本人の意思決定支援(失敗への寄り添い)を実践しやすくなります。
2. 候補者マッチングの実効性と「家庭裁判所」との連携
【質問】 センターが選定した専門職の候補者(弁護士27名、司法書士47名)は、最終的な決定権を持つ家庭裁判所にどの程度認められるのか?また、名簿に社会福祉士や市民後見人が含まれていないのはなぜか?
【住田氏の回答:粘り強い折衝とルートの切り分け】
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家庭裁判所との連携の歴史: センターでマッチングをして申立てを行っても、以前は裁判所が全く違う人を突然選任してくることがありました。しかし、「違う人を選ぶなら事前に連絡してほしい」と粘り強く訴え続けた結果、現在は裁判所から必ず事前相談が入るようになりました。センター側の選定理由を説明することで、概ね推薦通りの候補者が選任されています。
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他の職種の調整ルート:
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社会福祉士: 職能団体(社会福祉士会)が独自の調整ルートを持っているため、あえてセンターの名簿には入れず、個別ルートでマッチングを行っています。
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市民後見人: 専門職とは異なり、事案を担えるかどうかの見極めが非常に重要であるため、専門職も交えた「協議会」の中で慎重に検討・調整する仕組みをとっています。
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3. 急増する「市長申立て」の受け皿と法人後見の役割
【質問】 センター設立後に急増した「市長申立て(身寄りがなく自ら申立てできない人のケース)」において、実際には誰が後見人に選ばれているのか?すべてアスライツが「法人後見」として引き受けているのか?
【住田氏の回答:法人後見は「セーフティネット」】
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原則は「個人」の選任: 成年後見制度は「個人が個人を支援する」のが大原則です。市長申立てのケースであっても、本人の抱える課題(法的トラブル、福祉的ケアなど)に応じて、適切な個人の専門職(弁護士、司法書士、社会福祉士など)が後見人として選任されています。
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法人後見の対象(困難ケース): アスライツによる法人後見は、地域の「セーフティネット」として機能しています。
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「1日に20回〜30回も電話をかけてくる」
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「日中に複数の関係機関と頻繁な連携・支援体制の構築が必要」
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上記のような、個人の専門職(または市民)では心身の負担が大きく対応が困難なケースに限定して、法人として受任しています。
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