市職員個人を悪いと決めつけない。機能不全に陥った市役所の「神経回路」を再構築する
弥富市の職員たちは、日々一生懸命に働いていることでしょう。
しかし、市民のための「新たな価値を創造する」という意味では、十分に機能しきれていないのが現状です。
弥富市の予算の中で最も重要な投資は「人件費」であり、市にとって最大の財産は「職員」とその「働き方」です。
今、市役所が抱えている問題は「残業が多い」といった表面的な話ではありません。
根本的な問題は、職員が全く育っていないということです。
まっとうに働きたくても、働けなかった8年間
少なくとも弥富市となってからの20年間、特に安藤市長になってからのこの8年間、間違ったマネジメントによって職員の成長は止まってしまいました。
誤解していただきたくないのは、これは職員一人ひとりを責めているわけではないということです。
むしろ、一番苦しかったのは市職員自身だったはずです。
「まっとうに働いて成果を出したい」と思っても、それが許されない環境だったというのが真相でしょう。
この状況を改革する必要がありますが、実はそれほど難しい話ではありません。
原因ははっきりしているからです。
「恣意的な人事」が生んだいびつな組織
これまでのトップは、「自分の好み」と言えば聞こえはいいですが、極めて恣意的な人事を行ってないといえますか?
その結果、お気に入りの一部の人間だけが無理やり事業を進めるような、極めていびつな組織が出来上がってしまったのです。
これを本来の正常な状態に戻す。ただそれだけのことです。
そして、その改革の第一歩であり最大の武器となるのが「情報の完全開示」です。
言い訳ばかりの「情報共有」から「ガラス張りの市役所」へ
成果を上げている活発な自治体では当たり前に行われている「あらゆる階層・あらゆる内容の情報共有」が、今の弥富市役所ではできていません。
「イントラネット(庁内ネットワーク)で情報はいつでも見られるようにしている」という言い訳を聞くことがありますが、レベルが低すぎます。
内部の連絡網があるだけで情報開示ができているとは言えません。
例えば、現在進められているJR・名鉄の自由通路の問題などもそうですが、あらゆる情報は市民に対しても完全にオープン(ガラス張り)であるべきなのです。
「あれをやれ、これをやれ」というトップの顔色をうかがって動くようではいけません。
市役所職員の本当の雇用主は、市長ではありません。4万3,000人の弥富市民なのです。
市役所に「情報の神経系統」を作り直す
本当に必要なのは、市役所という組織の中に正常な「神経回路」を作り直すことです。
1週間単位で経営会議を行い、上から下へ、下から上へと、現場の状況や課題がスムーズに循環する「情報の神経系統」を構築する。
この仕組みさえきちんと作れば、公務員は本来の能力を発揮し、自律的に動けるようになります。
職員全体が同じ方向を向いて動く組織を作らずして、新しい市長が単なる思いつきで「あれがやりたい、これがやりたい」とトップダウンで指示を出すのは、百害あって一利なしです。
私は、一部の人間だけの密室政治を終わらせ、市民と職員が情報を共有し合える「風通しの良い、機能する市役所」を取り戻しましょう。