――記者会見での問いと、行政が自ら潔白を証明できない構造的病理
1. 記者から投げかけられた「直球の質問」
住民訴訟に関する記者会見の終了後、ある記者から厳しい質問を投げかけられました。
「結局のところ、現在の弥富市は腐敗しているのですか?」
私はこう答えました。
「現時点で『腐敗している』と断定する決定的な証拠はありません。
しかし同時に、『腐敗していない』と胸を張って言える証拠も、行政の側から何ひとつ提示されていないのが現実です」
不正をしていないことを証明するのは、いわゆる「悪魔の証明」であり、容易ではないことは承知しています。
しかし、公のお金と市民の財産を預かる役所であれば、本来、周りから疑念を抱かれないよう自ら進んで情報をオープンにし、潔白を証明し続ける姿勢があって当然です。
警察や監査委員のチェック機能すら十分に働いていない現状において、市民やオンブズマンが数ヶ月の歳月と何万円もの自費(情報公開請求費用)を投じなければ真相に辿り着けない構造そのものが、大きな問題を物語っています。
2. 「書類の壁」と、手数料に隠された本質的な問題
今回の一連の調査において、私たちは膨大な情報公開請求を行い、何万円もの開示費用を市に支払いました。
もちろん、これは趣味でやっているわけではありません。市民の共有財産を守るための「やむにまれぬ支出」です。
本来、市側にやましいことがないのであれば、疑念を持たれた段階で「当市の処理は法令に則り適正です」と、窓口で関連資料を提示すれば済む話です。 しかし市は、「情報公開請求の手続きを経なければ見せられない」と突っぱねます。
1枚10円の白黒コピー代、1枚30円〜50円のカラーコピー代。一見すると単なる実費のルールに見えますが、この手続きという「壁」を設けることで、市民が情報にアクセスしにくくさせているのではないかと疑われても弁明できないはずです。
役所に導入されている大型複合機の印刷単価(実勢価格)から見ても、市民が負担させられているコピー代が単なる実費以上のハードルとなっていることは明らかです。
3. 本当の損害は「莫大な人件費と行政時間の浪費」
さらに重大なのは、お金の問題だけではありません。「時間と人件費の無駄遣い」です。
市民から情報公開請求が出されるたびに、市の現場職員は「検索・抽出・内部決済・開示決定・黒塗り作業・閲覧対応」といった膨大な事務に追われます。
私たちが支払う数万円の開示手数料などでは、到底賄いきれない人件費(行政コスト)がここで消費されているのです。
職員が本来行うべき「市民サービス」のための時間を削り、不透明な不祥事の防戦や開示事務に追われている現状は、市政として本末転倒と言わざるを得ません。
4. すべては「市長・副市長の姿勢」ひとつで変わる
「隠すものは何ひとつない。疑念があるなら積極的に見てもらい、インターネットでも公開する」
市長や副市長といった行政トップがこの決断を一言下すだけで、市民の不信感は拭い去られ、現場職員も無用な開示事務から解放されます。
それをやろうとしない姿勢こそが、「腐敗しているのではないか」という疑念を自ら深めている原因なのです。
確実なのは、「腐敗の証拠はないが、腐敗していないという確証も持てない」という異常な状態が現在の弥富市で続いているということです。
私たちは、裁判という法的な場を通じて事実をひとつひとつ解明し、誰もが安心できる「開かれた弥富市政」を取り戻すために、引き続き全力を尽くしてまいります。

