【弥富市議会レポート】村瀬副市長に対する「辞職勧告決議」の論点と結果
市長に対する辞職勧告決議の否決に続き、行政実務のトップである村瀬副市長に対する即時辞職勧告決議(発議第4号)が提出・審議されました。結果として本案も否決されましたが、実務トップとしての直接的な管理責任が激しく問われる議論となりました。
1. 辞職賛成派(佐藤議員)の主張:実務トップの直接的責任 佐藤議員は、副市長が議会をないがしろにし、ガバナンス崩壊と隠蔽体質を主導したとして、以下の理由から即時辞職を求めました。
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「指名審査委員長」としての責任(ヘッドコーチ論) 副市長は単なるナンバー2ではなく、業者選定の最終決定権を持つ「指名審査会」の委員長でした。佐藤議員は官製談合を野球の八百長に例え、副市長こそが全体をコントロールする「ヘッドコーチ」であったと指摘。さらに情報開示請求により「審査の議事録すら存在しない」ことが確定しており、裏で決まった不公正な入札(異常な高落札率)を追認し続けた責任は極めて重大だと断言しました。
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組織の異常性と徹底した情報ブロック 市役所OBからの証言として、都合の悪い情報や若手の提案が「副市長の段階でブロックされ、市長へ報告されていない」という実態を暴露。職員のモチベーションは地に落ちて自浄作用は失われており、隠蔽の元凶である実務トップを据え置いたままでは、真の真相解明や組織の立て直しは不可能だと主張しました。
2. 辞職反対派(堀岡議員ら慎重派)の主張:調査機能の重視 一方の慎重派は、副市長の重い道義的責任自体は認めつつも、以下の理由から辞職には反対しました。
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特別委員会の調査が優先 議会は現在「公共工事入札問題調査特別委員会」を設置し、事実関係の整理と再発防止策を調査中です。その結論が出る前に「辞職」という最終判断を下すことは、特別委員会の存在意義を否定し、議会自らの調査機能を損なう行為(時期尚早)であると主張しました。
■ 論点の対立と結論
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賛成派:客観的証拠(議事録不在・異常な落札率)は既に揃っており、情報を遮断する副市長が辞めなければ組織の正常化はできない。
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反対派:個人の責任を先に決めるのではなく、特別委員会による組織的課題の解明と結論を待つべき。
【まとめ】 賛成派は、副市長が入札の「実務上の要」であり「隠蔽体質の元凶」であることを具体的に追及しました。しかし、市長への勧告時と同様に「議会自らが立ち上げた特別委員会の結論を待つべき(手続き論の重視)」とする反対派の意見が多数を占め、副市長への辞職勧告決議も否決される結果となりました。
提案理由の説明(発議第4号)村瀬副市長に対する辞職勧告決議について
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発言者: 11番 佐藤議員
佐藤議員より、村瀬副市長に対する即時辞職を勧告する理由として、行政実務を統括する立場でありながら議会をないがしろにし、本市におけるガバナンスの崩壊と隠蔽体質を主導した点が挙げられました。具体的な責任として以下の3点を指摘しています。
辞職を求める3つの重大な責任
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官製談合事件における隠蔽と真相解明の阻害:形骸化した調査により、実務トップとして真相解明を阻み幕引きを図っていること。
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適切な処理の放棄と議会への隠蔽体質:公金の紛失や違法な課税など、度重なる重大不祥事に対するもの。
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行政能力の欠如と信頼回復の不可能:組織体質を改善できないこと。
官製談合事件に対する指摘(野球の例えと審査委員長としての責任)
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官製談合という「八百長試合」において、副市長は「ミットを構え、全体をコントロールするヘッドコーチ」であったと指摘。
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副市長は業者の選定や入札案件の最終決定権限を持つ「指名審査会」の委員長という要の立場であった。
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客観的な比較資料や何を審議したかの議事録すら存在せず(情報開示請求で確定)、裏で全てが決まっていた状況を追認し続けた責任は極めて重大であり、「部下からの報告を承認しただけ」という言い訳は通用しないと追及。
市役所組織の異常性(不公正な入札と情報のブロック)
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落札率が常に100%に近い異常な数字で高止まりしており、高額工事での指名競争入札や極めて狭い地域要件の適用など、客観的に見て不公正な試合運びが長年続けられてきたと批判。
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市役所OBからの深刻な声として、副市長の段階で都合の悪い情報がブロックされ、市長まで報告が上がっていない実態を暴露。
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若手や中堅職員の新しい提案も全て握りつぶされており、一般職員のモチベーションは地に落ち、組織の自浄作用が完全に失われていると指摘。
結論と辞職の要求
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本市は市政史上最大にして最悪の信頼失墜の危機に瀕しており、市民に不利益を与え続けてきた結果に対し、副市長の監督責任・審査委員長としての管理責任は数字だけで完全に「アウト」であると断言。
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弥富市の行政を正常化し市民の信頼を根本から取り戻すためには、市長の交代とともに、事務方トップである副市長が一刻も早くその座を退く以外に道はないと主張。
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新体制のもとで真の第三者委員会を設置し、事件の全容解明と正常な規律ある組織を取り戻すため、議員各位の満場一致の賛同を強く求め、提案理由の説明を終了。
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🔑 キーワード
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事案・実態: ガバナンスの崩壊、隠蔽体質、情報のブロック、モチベーションの低下、自浄作用の喪失
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役職・権限: 事務方の最高責任者、指名審査会の委員長(業者の選定・最終決定権限)
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証拠・状況: 議事録が存在しない、客観的な比較資料の未提出、不公正な試合運び(高額工事での指名競争入札、狭い地域要件)
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議会の動き: 公共工事入札問題調査特別委員会、拙速な結論、議会の調査機能
💘 刺さる言葉(印象的なフレーズ)
【辞職賛成派の言葉】
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佐藤議員
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「行政実務を統括する立場でありながら議会をないがしろにし、本市におけるガバナンスの崩壊と隠蔽体質を主導した」
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「まさにヘッドコーチとしてミットを構え、全体をコントロールする要の立場にいたのが他ならぬ村瀬副市長であります」
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「何を審議したかという議事録すら存在していない。これは情報開示請求で『存在しない』ということですので確定しております」
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「副市長のところで良い情報も悪い情報もブロックされ、止まってしまっている」
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【辞職反対派(時期尚早)の言葉】
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堀岡議員
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「特別委員会の目的は個人の責任を先に決めることではなく、事実関係を整理し、組織として課題を明らかにし、再発防止策を導き出すことであります」
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「拙速に結論を示すことは、議会自らの調査機能を損なうことにもつながりかねません」
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📊 論点整理
市長に対する辞職勧告と同様に、「辞職か、調査継続か」が大きな軸ですが、副市長に対しては「実務トップ・指名審査委員長としての直接的な管理責任」がより強く問われる形となりました。
論点1:実務の最高責任者・指名審査委員長としての責任
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賛成派の主張: 副市長は単なるナンバー2ではなく、入札業者を選定する「指名審査会」の委員長であり、不公正な入札の最終決定権限を持っていた(野球で言えば全体をコントロールするヘッドコーチ)。議事録すら残さず、若手の提案や不都合な情報を市長に上がらないようブロックしており、組織崩壊の直接的な原因を作っているため即時辞職すべきである。
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反対派の主張: 執行部としての重い道義的責任があることは否定しないが、副市長自身もすでに給料減額条例を提出し、一定の責任は明らかにしている。
論点2:議会が設置した「特別委員会」との関係性
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反対派の主張: 議会は現在「公共工事入札問題調査特別委員会」で事実関係や制度上の課題を調査・検証中である。その結論が出る前に議会が「辞職」という最終判断を下すことは、特別委員会の存在意義を否定することになり、議会の調査機能を自ら損なう行為である。
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賛成派の主張: すでに「議事録が存在しない」「異常な落札率」といった客観的なアウトの証拠が揃っており、実務トップを据え置いたままでは、真の全容解明や組織の立て直しは不可能である。
【まとめ】
賛成派は、副市長が入札の「実務上の要」であった事実や、情報を遮断する「隠蔽体質」の元凶であると具体的に追及しました。
しかし、市長への勧告時と同様に「議会自らが立ち上げた特別委員会の結論を待つべき(手続き論の重視)」とする反対派の意見が多数を占め、本決議案も否決される結果となりました。
【弥富市議会】令和8年6月定例会 最終日 本会議
【議長】 次に、ただ今佐藤議員ほか2名より、発議第4号、村瀬副市長に対する辞職勧告決議についてが提出されました。お諮りします。 これを議事日程に追加し、議題とすることにご異議ありませんか? (異議なし) 異議なしと認めます。よって、本案を日程に追加し、議題とすることに決しました。 これより日程第3、発議第4号、村瀬副市長に対する辞職勧告決議についてを議題といたします。
本案は議員提案でありますので、提出者である佐藤議員に提案理由の説明を求めます。
【佐藤議員】 11番、佐藤。 発議第4号、村瀬副市長に対する辞職勧告決議について、提案の説明、そして理由を申し上げます。
お手元にあります本決議案の主文、ならびに提案理由の骨子は以下の通りであります。
本市議会が村瀬副市長に対し即刻の辞職を勧告するに至った理由は、行政実務を統括する立場でありながら議会をないがしろにし、本市におけるガバナンスの崩壊と隠蔽体質を主導したためであります。
その責任は第1に、官製談合事件における形骸化した調査と隠蔽であり、実務トップとしての真相解明を阻み、幕引きを図っていることです。
第2に、公金の紛失や違法な課税など度重なる重大不祥事に対しての適切な処理の放棄と、議会への隠蔽体質。
第3に、組織体質を改善できない行政能力の欠如と、在任中の信頼回復が到底不可能であることの以上3点に集約されます。
よって本市議会は一刻も早く、新体制のもとで真の第三者委員会を設置し、事件の全容解明と正常な規律がある市役所組織を取り戻すため、村瀬副市長に対し即時の辞任を強く求めるものであります。
先ほど安藤市長に対する辞職勧告決議案の提案理由でも申し上げた通り、我が弥富市は今、市政史上最大にして最悪の信頼失墜の危機に瀕しています。
この危機において事務方の最高責任者である副市長の責任もまた免れ得ないものであり、直ちにその職を辞することを求める本決議案を提出しました。
先ほども申し上げたように、市役所というチームが業者と申し合わせて、最初から勝ち負けを決めていた八百長試合であることは先ほど述べた通りです。
野球はピッチャー1人では試合になりません。この八百長において、まさにヘッドコーチとしてミットを構え、全体をコントロールする要の立場にいたのが他ならぬ村瀬副市長であります。
副市長は指名審査会の委員長という、業者の選定や入札案件に関する最終決定権限を持つ組織の要中の要でした。
「自分は部下から上がってきた報告を承認しただけだ」と言い訳されるのかもしれません。
しかし、業者選定に関する客観的な比較資料は提出されず、何を審議したかという議事録すら存在していない。これは情報開示請求で「存在しない」ということですので確定しております。
委員会が始まるまでに、すでに裏で全てが決まっていたという結果的な状況証拠であります。
これを委員長として追認し続けた責任は極めて重大です。
本市の入札結果が、ほとんど100%に張り付いた90%台後半という極めて高い異常な落札率で高止まりしていること。
また、全国的なルールではすでに一般競争入札を行っているような金額でも、なんと建築工事で1億円、土木工事で5000万円まで指名競争入札を行うと。
そして謎の地域要件、一般入札と言いながら極めて狭く縛っています。つまり不公正な試合運びが行われていた客観的な事実です。
事務方のトップである副市長が「私は直接指示をしていない」と言い張ったところで、結果としてずっと負け試合を続けてきた。
分かりやすく言うと市民に不利益を与え続けてきたという事実があります。副市長としての監督責任、審査委員長としての管理責任は、この数字だけで完全にアウトなんです。
さらに、市役所のOBの方々から極めて深刻な声が漏れ聞こえてきています。
村瀬副市長の体制になってから、部下からの市長への報告や建設的な提案が上がっていない。
市長まで上がっていない。副市長のところで良い情報も悪い情報もブロックされ、止まってしまっているという話なんです。
事の真偽について私が直接確認したわけではないんですが、結果的にはそういう風にとしか思えません。
都合の悪い情報は隠蔽する一方で、現場の若手や中堅職員が考えた新しいチャレンジや提案も、全て副市長の段階で握りつぶされてしまう。
これでは一般職員のモチベーションは地に落ち、組織の自浄作用も完全に失われています。
弥富市の行政を正常化し、市民の信頼を根本から取り戻すために、市長の交代とともに事務方のトップである村瀬副市長にも一刻も早くその座を退いていただくこと以外に道はありません。
議員各位におかれましては、本辞職勧告決議案に満場一致でご賛同賜りますよう心からお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。
【議長】 これより質疑に入ります。質疑の方はありませんか? (質疑なし) 質疑なしと認め、これにて質疑を終了します。
これより討論に入ります。討論の方はありませんか? 10番、堀岡議員。
【堀岡議員】 10番、堀岡でございます。私はただ今議題となっております、村瀬副市長に対する辞職勧告決議案に、反対の立場から討論を行います。
先ほども申し上げましたが、今回の官製談合事件は、本市行政に対する市民の信頼を大きく損なう重大な事案であり、副市長を含めた執行部には重い道義的責任があることは否定できません。
また、副市長につきましても自ら給料減額条例を提出し、その責任を明らかにしております。
しかしながら、本決議案には賛成することはできません。理由は市長に対する決議案と同様であります。
本市議会は本件の真相を明らかにし、制度上及び組織運営上の課題を検証するため、公共工事入札問題調査特別委員会を設置し、現在も調査を継続しております。
特別委員会の目的は個人の責任を先に決めることではなく、事実関係を整理し、組織として課題を明らかにし、再発防止策を導き出すことであります。
本決議案では副市長に対し辞職を勧告しておりますが、現時点では特別委員会による調査及び検証は終了しておりません。
その段階で議会として最終的な政治判断を行うことは、調査を継続している特別委員会の存在意義にも関わる問題であります。
議会は自ら設置した調査機関の結論を尊重し、その結果を踏まえて責任のあり方を判断すべきであります。拙速に結論を示すことは、議会自らの調査機能を損なうことにもつながりかねません。
以上の理由により、本決議案には反対するものであります。
【議長】 他に討論の方はありませんか? (討論なし) 討論のないことを確認しましたので、討論を終結し、これより採決に入ります。
発議第4号は原案の通り決することに賛成の諸君の起立を求めます。
(起立採決) ありがとうございます。起立少数と認めます。よって、本案は否決されました。

