# 【特別検証・総括】なぜ弥富市は、こうなってしまったのか
## 官製談合、増える将来負担、減る基金――問われているのは、個別事件の背後にある「意思決定の仕組み」です
ここまで私たちは、弥富市の官製談合事件、入札・契約、財政、大型公共事業、公共施設、人事・組織、市議会の監視、市民参加などを、資料と議会質疑に基づいて検証してきました。
紙面には限りがあります。これまで取り上げた問題の詳細は、「新しい風やとみ」のニュースレターのバックナンバーやホームページをご覧ください。本稿では、それぞれの問題をもう一度並べるのではなく、**なぜ同じような問題が繰り返され、なぜ止めることができなかったのか**という構造を総括します。
先に結論を述べます。
弥富市の最大の問題は、単なる「お金の不足」でも、一人の職員の不祥事でもありません。
本当に問われているのは、
– 誰が市の将来像と事業の優先順位を決めるのか
– 複数の選択肢を、公平な条件で比較しているのか
– 将来負担や維持管理費まで見通しているのか
– 職員が問題を指摘できる組織になっているのか
– 議会と監査が、行政を十分に検証しているのか
– 市民に判断材料を示し、反対意見にも答えているのか
– 問題が分かったときに、計画を止めたり修正したりできるのか
という、**市政の意思決定と統治の仕組みそのもの**です。
これは、誰か一人を悪者にすれば終わる問題ではありません。しかし同時に、「みんなに責任がある」と言って、権限を持つ人の責任を曖昧にしてよい問題でもありません。
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## 2 表面に現れた二つの重大な結果
### (1)官製談合事件――確認されたのは三つの入札での情報漏えい
2025年に行われた三つの市発注工事をめぐり、元建設部長が設計金額や指名業者などの秘密情報を業者側へ漏らしたとして、執行猶予付きの有罪判決を受けました。初公判では、本人が起訴内容を認めています。
ここで裁判が認定したのは、元建設部長らの刑事責任です。市長や他の幹部による組織的関与まで認定されたわけではありません。
だからこそ、事件を「元職員一人の問題」で終わらせず、次の点を調べなければなりません。
– なぜ三つもの入札で秘密情報が漏れたのか
– なぜ上司、同僚、財政・契約部門が防止・発見できなかったのか
– 業者との接触記録は残されていたのか
– 情報へのアクセス権限は適切だったのか
– 内部通報や相談の仕組みは機能していたのか
– 他の入札にも同じ手法や慣行がなかったのか
水面下にある**まだ十分に検証されていない組織管理、業者との関係、情報統制、監督責任**です。
### (2)財政――破綻ではないが、自由に使える余力は狭まっている
弥富市の令和6年度の将来負担比率は95.4%です、市の中期財政計画では、将来負担比率は令和12年度に140.4%へ上昇し、一般会計の基金残高は約5.3億円まで減少する見通しです。一般会計の年度末市債残高も、令和8年度の約153.5億円から令和12年度の約175億円へ増える計画です。
問題は、災害、物価高騰、施設の修繕、福祉需要の増加などに対応する**財政上の選択肢と余力が狭くなる**ことです。
しかも市の計画は、使用料・手数料、補助金、扶助費、市独自サービス、特別会計への繰出金などの見直しを掲げています。市民サービスの見直しを先に進める前に、大型事業の優先順位、総事業費、代替案、費用対効果を改めて検証するのが順序ではないでしょうか。
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## 3 時代は変わったのに、市政運営の仕組みは変われたのか
現在の問題を理解するには、1990年代から2000年代にかけて、地方自治を取り巻く環境が大きく変わったことを見る必要があります。
日本の15歳から64歳までの生産年齢人口は、1995年をピークに減少へ転じました。働き、税や社会保険料を負担し、地域活動を支える世代が減る一方、高齢化に伴う行政需要は増えてきました。
同じ時期、地方分権改革が進み、2000年には地方分権一括法が施行されました。国と地方の関係は、法律上、従来の上下・主従型から、対等・協力を基本とする方向へ改められました。
これは、自治体が自由になったというだけではありません。国や県の指示を待つのではなく、自治体自身が地域の課題を調べ、優先順位を決め、住民に説明し、その結果に責任を持つことを強く求められる時代になったということです。
市民活動やNPOの制度化、介護保険の導入、情報公開の拡大、公共調達改革なども進みました。行政が内部だけで結論を決め、完成した計画を住民へ知らせるだけでは通用しない時代へ移ったのです。
弥富市に問われるのは、こうした時代の変化に合わせて、**行政の考え方と意思決定の方法まで変えることができたのか**という点です。
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## 4 2006年の合併は、公共施設と行政運営を再設計する出発点だった
弥富市は2006年4月、弥富町と十四山村の合併によって誕生しました。
市になったこと自体が、財政悪化の原因ではありません。また、合併前に整備された体育館、福祉施設、学校、庁舎などが、当時の住民にとって必要でなかったと一括して否定することもできません。
しかし合併には、二つの自治体が持っていた組織、施設、サービスをそのまま足し合わせるだけでなく、人口減少と施設老朽化を見据え、重複する機能を整理し、限られた人材と財源を有効に使うという役割がありました。
この点は、弥富市自身の計画が認めています。
市の公共施設再配置計画は、108施設、延べ約15万1,605平方メートルの公共建築物があり、「合併前にそれぞれ整備した施設がそのまま存在」「多種多様かつ多量の施設」「機能が重複した施設」を課題として挙げています。さらに、将来必要となる更新費と充当可能額との差を踏まえ、公共建築物の総延べ床面積を23.6%縮減する試算を示しています。
市の公共施設等総合管理計画も、合併前の「フルセット主義」で整備された施設を統廃合・転用し、「合併による縮減効果を発揮する」と明記しています。
つまり、公共施設の重複と将来負担は、外部から突然指摘された問題ではありません。市自身が公式計画の中で認識してきた問題です。
問われるのは、**計画には書いたが、実際の予算編成と事業選択でどこまで実行したのか**です。
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## 5 借金そのものが悪いのではない――問題は「何を、なぜ、どの順番で造ったか」
合併後の弥富市では、新市庁舎、駅周辺整備、下水道、学校など、長期間にわたって財政へ影響する事業が進められてきました。
新市庁舎の総事業費はおおむね約53億円で、資料によっては概数で約55億円と表現されています。JR・名鉄弥富駅の自由通路・橋上駅舎化などの総事業費は、現在約55.5億円です。このほか、下水道事業にも多額の建設費と借入れが伴っています。
ただし、ここで「借金はすべて悪い」と短絡してはいけません。長期間利用する道路、学校、庁舎などを市債で整備し、将来世代にも費用を分担してもらうことには合理性があります。国庫補助や地方交付税措置もあり、市債の額がそのまま市民の実質負担になるわけでもありません。
本当の問題は、借りたこと自体ではなく、次の比較が十分だったかです。
1. 事業を行う必要性はどれほど高かったのか
2. より小規模で安価な代替案はなかったのか
3. 他の事業より先に実施する理由は何か
4. 建設費だけでなく、維持管理・修繕・更新費を含めて比較したか
5. 人口、利用者数、税収の将来見通しに耐えられるか
6. 市民に判断可能な資料を示し、反対・慎重意見にも答えたか
「あれもやります、これもやります」という政治は、その時点では歓迎されるかもしれません。しかし、すべてを同時に約束すれば、実際には優先順位を決めないまま、返済と維持費を将来へ送ることになります。
結果として、基金を取り崩しながら大型事業を重ね、将来負担を増やしてきたのであれば、その意思決定過程は検証されなければなりません。
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## 6 「計画を作る行政」から「計画を使って決断する行政」へ
現在の自治体には、総合計画をはじめ、福祉、子育て、介護、防災、都市計画、公共交通、公共施設など、多数の計画があります。国の補助制度や法制度と結び付いた計画も多く、策定時にはアンケート、関係団体への聞き取り、有識者会議、パブリックコメントなどが行われます。
こうした手続は必要です。しかし、手続を一通り行っただけで、市民参加が実現したことにはなりません。
– アンケートの設問は、選択肢を誘導していなかったか
– 委員は、毎回同じ限られた人に偏っていなかったか
– 反対意見や少数意見を、報告書に正確に残したか
– 採用しなかった意見について、理由を説明したか
– 計画策定後、予算や事業の見直しに結び付けたか
– 目標と実績の差を検証し、計画を修正したか
これらが行われなければ、計画は「仏を作って魂を入れず」の状態になります。
行政経営の本体は、きれいな計画書を作ることではありません。限られた人、物、お金、情報、時間を、どの事業へ配分するかを決めることです。その最も具体的な形が、毎年度の予算編成です。
計画、事業評価、住民意見、決算検証が予算編成につながっていなければ、計画と現実は別々に動きます。弥富市が立て直すべき核心は、まさにこの接続部分です。
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## 7 人口約4万3,000人の市役所が抱える「専門性の不足」
弥富市の人口は、2026年7月1日現在で4万3,292人です。
小規模自治体では、一人の職員が複数分野を担当し、数年ごとの異動もあります。大規模自治体なら複数の専門職で対応する仕事を、一人または少人数で担わなければならない場面があります。複雑な契約、都市計画、福祉、施設管理、情報システム、法務などで、専門性を継続的に蓄積しにくいことは現実の課題です。
ただし、「小さな市だから仕方がない」で終わらせることはできません。現在の中核市の法定人口要件は20万人以上であり、「30万~50万人でなければ質の高い行政ができない」と一律に言うことも正確ではありません。自治体の規模だけで、行政サービスの質は決まりません。
重要なのは、小規模であることを前提に、
– やらない事業を決め、政策を重点化する
– 近隣自治体との広域連携や共同調達を進める
– 専門職を育成し、短期間でむやみに異動させない
– 外部専門家を、結論のお墨付きではなく検証役として使う
– デジタル化によって事務負担を減らす
– 市民、NPO、企業、大学などと役割を分担する
という設計を行うことです。
職員個人の努力に依存した組織は、優秀で献身的な職員ほど疲弊させます。必要なのは精神論ではなく、少人数でも安全に判断できる仕組みです。
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## 8 弥富市で起きている「六つの構造的な弱さ」
### ① 優先順位を決める機能が弱い
大型事業を一つずつ見れば、それぞれに目的があります。庁舎には耐震性と防災機能、駅には南北移動とバリアフリー、下水道には生活環境の改善、学校には教育環境の整備という理由があります。
しかし財源が有限である以上、「目的がある」だけでは事業実施の理由として十分ではありません。他の事業より優先する理由、行わなかった場合の影響、規模を縮小した場合の効果を横並びで比較する必要があります。
弥富市では、この全体比較が市民に見える形で示されてきたとは言い難い状況です。
### ② 一度決めた計画を修正する機能が弱い
資材価格、人口見通し、利用需要、災害リスク、市民意見が変われば、計画も見直すべきです。ところが、計画決定後は「これまで進めてきたから」「既に費用を使ったから」という理由で、見直しが困難になります。
これは、過去に使った費用に引きずられる「埋没費用」の問題です。行政に必要なのは、過去の決定を守ることではなく、現在の情報に基づき将来の損失を最小化することです。
### ③ 職員が異論を言える組織か分からない
市の資料によると、自己都合退職者は令和4年度10人、令和5年度15人でした。ただし、この人数だけで、退職理由や組織風土を断定することはできません。
検証すべきなのは、年代・職種別の退職理由、ハラスメント相談、内部通報、通報者保護、人事評価、異動理由、上司へ異論を伝えられる環境です。
問題を指摘した職員が不利益を恐れて黙る組織では、トップに都合のよい情報だけが上がり、誤った政策を修正できません。
### ④ 入札・契約を「案件ごと」に検証できない
高い落札率だけで、談合や価格つり上げを断定することはできません。資材価格や労務費の上昇、不調・不落の増加なども考慮する必要があります。
一方で、官製談合事件が起きた以上、指名競争入札を選んだ理由、業者の選定基準、参加者数、辞退理由、予定価格と落札価格、業者との接触記録、情報へのアクセス履歴を案件ごとに検証できるようにすべきです。
市内部の再発防止検討だけでなく、調査範囲、聴取方法、公開範囲を明らかにし、必要なら独立性の高い第三者調査を行うことが不可欠です。
### ⑤ 議会と監査のチェックが、全体像に届いていない
市長は市役所全体を指揮監督し、予算案や条例案を提出します。一方、市議会は予算、決算、契約、政策を市民の立場から検証する役割を担います。
「新しい風やとみ」の二人は、一般質問や委員会などを通じて財政、契約、学校、駅、情報公開の問題を取り上げてきました。しかし、二人が質問するだけでは、市議会全体の監視機能になりません。
問われるのは、16人の議会として、行政の回答をどこまで裏付け資料で確かめ、必要な追加資料を求め、予算・決算の賛否へ反映したのかです。
住民監査請求や住民訴訟は重要な制度ですが、本来は、問題が司法の場へ進む前に、行政内部、監査、議会が事実を明らかにし、是正できることが望ましいはずです。
### ⑥ 情報公開と市民参加が「決定後の説明」になっている
市の広報は施策や行事の紹介、議会だよりは議決結果や一般質問の要約が中心です。そのため、財政、契約、人事、公共施設、大型事業がどのようにつながっているのか、市民には見えにくくなります。
計画を固めた後に説明会を開き、決定内容を伝えるだけでは、市民参加とはいえません。反対・慎重意見にも根拠をもって回答し、採用しない場合は理由を説明する必要があります。
情報公開は、市民から請求された文書を仕方なく出すことだけではありません。市民が判断に必要な情報を、探しやすく、比較しやすく、決定前に公開することです。
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## 9 個別問題を生み続ける「悪循環」
これまでの検証をつなぐと、次のような悪循環が見えてきます。
1. 選挙や地域要望を意識し、多くの事業を約束する
2. 市全体の優先順位を十分に比較しない
3. 計画や有識者会議で、既定方針を形式的に整える
4. 市民への説明は、計画が固まった後になる
5. 反対意見や職員の異論が、意思決定に反映されにくい
6. 議会も個別議案の審査にとどまり、全体の将来負担を止められない
7. 大型事業、市債、維持費が積み上がり、基金が減る
8. 財政余力が減ると、市民サービス、使用料、補助金の見直しが必要になる
9. 不都合な情報ほど説明しにくくなり、さらに市民との距離が広がる
10. 閉鎖的な組織の中で、契約・人事・情報管理の問題が発見されにくくなる
官製談合事件は、この悪循環の全てを直接証明するものではありません。しかし、市民よりも組織内部や業者との関係を優先し、問題を組織的に防止・発見できなかった可能性を示す重大な警告です。
財政問題も同じです。借金の数字だけが原因ではなく、長年にわたり「選ぶ・比べる・断る・見直す・説明する」という経営機能が弱かった結果として捉える必要があります。
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## 10 責任は誰にあるのか――市長が鍵だが、市長一人の問題ではない
市政の構造を変える最大の鍵は、市長です。
市長は、予算編成、人事、組織、契約、政策調整を指揮し、議会へ議案を提出する権限を持ちます。副市長は、市長を補佐し、部局横断の実務調整を担います。市長と副市長が、各部局から現場の課題を聞き出し、優先順位を決め、必要な職務命令を出さなければ、市役所は縦割りのまま動きます。
ただし、市長一人を交代させれば自動的にすべてが解決するわけではありません。
– 幹部職員には、専門的見地から市長へ異論を述べる責任があります
– 一般職員には、法令と市民全体への奉仕者として職務を行う責任があります
– 議会には、行政の説明をうのみにせず検証する責任があります
– 監査には、形式的な会計確認を超え、財務事務の適法性・妥当性を厳しく見る責任があります
– 市民には、選挙時だけでなく、市政を継続的に知り、意見を示す役割があります
必要なのは責任の分散ではなく、**権限に応じた責任の明確化**です。
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## 11 次の市長に必要なのは「何でもやる人」ではなく「選び、説明し、修正できる人」
これからの弥富市長に必要な実行力とは、市長が一人で何でも行うことではありません。
必要なのは、
– 現場職員と市民の話を直接聞く力
– 不都合な情報を避けずに受け止める力
– 複数案を同じ条件で比較する力
– 何を行い、何を延期・縮小・中止するか決める力
– 判断の根拠を市民に説明する力
– 決めたことを職員が実行できるよう支える力
– 新しい証拠が出たとき、誤りを認めて修正する力
です。
「信念を絶対に曲げない人」が、常に優れた指導者とは限りません。根拠のない方針を変えない頑固さは、行政では大きな損失を生みます。必要なのは、原則を守りながら、事実と対話に基づいて政策を修正できる強さです。
参考例の一つとして、人口規模では弥富市より小さい飛騨市があります。都竹淳也市長は岐阜県庁で政策・福祉部門などを経験した後、市長に就任しています。飛騨市の方法をそのまま移植すればよいわけではありませんが、首長が政策協議や予算査定に深く関わり、市民や職員との対話を政策へつなぐ姿勢から学べる点はあります。
大切なのは「有名な改革者を連れてくること」ではなく、弥富市でも、市長と副市長が現場の課題を把握し、予算編成の場で部局横断の判断を行う仕組みをつくることです。
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## 12 「魔法の再建請負人」はいない――だから仕組みを変える
弥富市を、誰にも負担を求めず、何一つ見直さず、すべての施設とサービスを維持したまま立て直す「魔法の再建請負人」は存在しません。
しかし、痛みを伴うからといって、最初から市民サービスだけを削るのも間違いです。
まず行うべきなのは、
1. 官製談合事件と過去の入札を独立性の高い形で検証する
2. 大型事業を、総事業費・残事業費・維持費・中止変更費用まで同じ表で比較する
3. 公共施設再配置計画を、実際の予算と工程表へ落とし込む
4. 契約、接触記録、業者選定、落札結果を市民が検索できる形で公開する
5. 予算編成過程と事業評価を見える化する
6. 職員が問題を指摘できる内部通報・人事制度を整える
7. 決定前の市民対話と、反対意見への回答を制度化する
ことです。
これらを行った上で、それでも財源が不足するなら、どのサービスを守り、何を見直すのかを市民と議会へ正面から問いかけるべきです。
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## 最終結論――弥富市は「マイナスからの再出発」に立っている
弥富市は、直ちに財政破綻する状況ではありません。すべての職員が腐敗しているわけでもなく、すべての公共事業が無駄だったわけでもありません。
しかし、官製談合事件によって行政への信頼は大きく傷つき、基金が減る一方で将来負担は上昇する見通しです。公共施設の重複と老朽化という合併後の宿題も残り、大型事業の返済と維持管理はこれから本格化します。
その意味で、弥富市はゼロからではなく、**失われた信頼、狭まった財政余力、先送りされた課題を背負った「マイナスからの再出発」**に立っています。
だから次の四年間に必要なのは、新しい大型事業を並べることではありません。
市役所の意思決定、予算編成、情報公開、契約、人事、議会との関係、市民参加を根本から組み替えることです。
誰が市長になっても、市民が投票しただけですべてが変わるわけではありません。市長を選んだ後も、市民、議会、職員が事実を共有し、継続的に検証し、必要なら修正を求め続ける必要があります。
私たちが11月15日に選ぶのは、単なる「人気のある人」ではありません。
**不都合な事実から逃げず、限られた財源の中で優先順位を決め、市民と職員に説明し、誤りを修正しながら市政を立て直せる人**です。
次章では、この構造的な問題を四年間でどう改めるのか、「弥富市緊急4年・大改造プラン」として具体策を示します。
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## 公開時の主な参考資料
– [弥富市中期財政計画(令和8年度~令和12年度)](https://www.city.yatomi.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/000/739/R8chuukizaisei.pdf)
– [弥富市公共施設再配置計画・概要版](https://www.city.yatomi.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/003/620/gaiyou01.pdf)
– [弥富市公共施設等総合管理計画](https://www.city.yatomi.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/001/898/sougoukannri02.pdf)
– [JR・名鉄弥富駅自由通路整備および橋上駅舎化事業の概要](https://www.city.yatomi.lg.jp/shisei/1000749/1006126/1006274/1003914.html)
– [弥富市の人口](https://www.city.yatomi.lg.jp/shisei/1000629/1000631.html)
– [総務省統計局「人口減少社会、少子高齢化」](https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1191.html)
– [内閣府「累次にわたる地方分権一括法」](https://www.cao.go.jp/bunken-suishin/ikkatsu/ikkatsuhou.html)
– [飛騨市長・都竹淳也氏プロフィール](https://www.city.hida.gifu.jp/site/mayor/3485.html)
– [弥富市議会・平成25年6月会議録(新庁舎概算総事業費)](https://www.city.yatomi.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/000/079/25.6.17.pdf)
– [弥富市「官製談合防止法違反及び公契約関係競売等妨害の容疑に係る対応」](https://www.city.yatomi.lg.jp/shisei/1000781/1007041.html)

