ニュースレター「新しい風やとみ」No.24を発行しました
官製談合事件と財政問題から、弥富市政の「構造的な弱さ」と再建策を考える
ニュースレター「新しい風やとみ」No.24を発行しました。
今回のテーマは、弥富市で起きた官製談合事件と、市債・企業債などの将来負担、そして市政を立て直すための具体的な改革です。
このニュースレターの目的は、単に誰か一人の責任を追及したり、「借金があるから直ちに危険だ」と不安をあおったりすることではありません。
本当に検証しなければならないのは、大型事業の優先順位や市民負担をどのように決め、職員・議会・監査が十分にチェックできたのか、そして市民に必要な判断材料が示されてきたのかという、市政の意思決定と統治の仕組みです。
前半――官製談合と財政問題を検証
No.24の前半では、主に次の問題を取り上げました。
- 官製談合事件を「元職員個人の問題」だけで終わらせてよいのか
- 市債・下水道事業債など、弥富市が将来負担する金額
- 弥富市の将来負担比率95.4%をどう見るべきか
- 同程度の人口規模である岩倉市・高浜市との比較
- 8年間の新規借入額と返済額
- 約55.5億円となった弥富駅自由通路・橋上駅舎化事業
- 鉄道事業者など大企業との交渉・契約の透明性
- 基金を減らしながら大型事業を進める財政運営
- 職員、議会、監査、市民参加が十分に機能してきたのか
問題は、「弥富市がすぐに財政破綻するか」ということだけではありません。
借金返済や施設の維持管理費が増えれば、福祉、教育、防災、子育て支援など、市民生活に必要な事業へ振り向けられる財源が少なくなります。
だからこそ、大型事業については、必要性や優先順位だけでなく、より小規模で安価な代替案、将来の維持費、利用者数、人口・税収の見通しまで市民に示し、比較して決める必要があります。
官製談合事件と財政問題は、別々の問題ではありません。
事業を決める仕組み、契約を監視する仕組み、職員が問題を指摘できる組織風土、問題が判明したときに計画を見直す仕組みが十分であったのか――そこに共通する課題があります。
後半――「弥富市緊急4年・大改造プラン」を提言
後半では、問題点を指摘するだけでなく、次の4年間で弥富市を立て直すための方向性を提案しています。
1.財政の全体像を市民に公開する
市債、企業債、基金、将来の維持管理費、交付税措置を含めた中長期の財政見通しを公開し、「何に、いくら必要なのか」「将来、誰がどれだけ負担するのか」を市民に分かる形で示します。
2.大型事業を聖域なく再点検する
一度決めた事業でも、物価、人口、利用者数、財政状況が変われば見直す必要があります。大型事業は、継続、縮小、延期、凍結、中止を含めて再評価し、より安価な代替案と比較します。
3.福祉・教育・防災を守る
財政再建を理由に、市民の命や子どもの未来に必要な予算まで一律に削減してはなりません。大型事業の優先順位を見直し、福祉、教育、防災、子育て支援へ財源を重点的に配分します。
4.入札・契約をガラス張りにする
入札方式の選択理由、参加者数、辞退理由、予定価格、落札率、業者別受注額、協議や接触の記録を公開し、特定業者への受注集中や不自然な契約がないか、市民が検証できる仕組みを整えます。
5.職員が異論を言える市役所にする
現場の職員個人を責めるのではなく、問題を指摘した職員が不利益を受けない内部通報制度や、専門性を育てる人事制度を整えます。職員が安心して意見を出し、失敗から学び、組織として改善できる市役所へ変える必要があります。
6.市民を「事後説明の対象」から「意思決定の主体」へ
計画が固まってから説明するのではなく、複数の選択肢と費用を事前に公開し、市民が比較できるようにします。公開質問、公開討論、市民対話集会などを通じ、市民の意見と不採用理由を記録に残します。
7.ハコモノから人への投資へ転換する
人口減少時代には、新しい施設を造り続けるのではなく、既存施設の統廃合、転用、長寿命化、近隣自治体との広域利用を進める必要があります。そこで生み出した財源を、子ども、教育、子育て、地域福祉など「人」へ振り向けます。
8.計画を作るだけでなく、結果を見て修正する
計画、予算、事業評価、決算を一体化し、目標が達成できなければ事業を修正します。トップの独断で改革を押しつけるのではなく、市民や職員との対話を重ねながら、小さく試し、検証し、柔軟に改善する市政を目指します。
市長を選ぶための「判断基準」も提示
11月15日の市長選挙は、単に候補者の知名度やイメージを比べる選挙ではありません。
No.24では、次の市長に求めたい条件として、財政危機に向き合う覚悟、福祉・教育・防災を守る優先順位、情報公開、対話力、組織改革、子どもや人への投資、広域連携、柔軟な計画修正などを挙げています。
候補者が掲げる公約についても、
- 財源はどこにあるのか
- 何を優先し、何を見直すのか
- 将来負担はいくらになるのか
- 市民にどこまで情報を公開するのか
- 職員や議会、監査をどう機能させるのか
という具体的な視点から判断する必要があります。
市政を変える第一歩は、市民が事実と数字を知り、「誰かに任せきり」にしないことです。
No.24では、官製談合事件と財政問題の検証から、組織改革、財政再建、市民参加の仕組みまでを一つにつなげてまとめました。
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