20260913 UPLAN 加藤直樹「朝鮮人虐殺を記憶する意味」
災害時の流言が人を殺した歴史を忘れない――加藤直樹さん「朝鮮人虐殺を記憶する意味」
1923年の関東大震災から103年となった2026年9月13日、神奈川県茅ヶ崎市で「関東大震災朝鮮人虐殺103年 追悼と講演の集い」が開かれました。第1部の追悼会に続く第2部では、加藤直樹さんが「朝鮮人虐殺を記憶する意味」と題して講演しました。その映像をUPLANが公開しています。
震災による被害と、震災後に人が起こした殺傷事件
関東大震災では、地震と火災によって膨大な人命が失われました。その混乱の中で「朝鮮人が武装蜂起した」「放火した」といった根拠のない情報が広がり、朝鮮人を標的とする殺傷事件が起きました。内閣府の報告書は、住民の自警団だけでなく、軍隊や警察の一部も事件に関わったこと、初期には軍や警察も流言に巻き込まれ、増幅したことを記しています。
これは、地震そのものによる被害とは区別して向き合うべき、人間が起こした暴力の歴史です。「昔は情報が乏しかったから」で済ませず、流言を信じる前に何が起きたのか、どのような偏見が人を標的にしたのかを学び直す必要があります。
「記憶する意味」を、いまの防災から考える
災害時には、通信の途絶や不安から、確かめられていない情報が急速に広がり得ます。現代はSNSで発信・拡散できるからこそ、情報源を確かめ、国籍や出身を理由に人を疑う言葉を広めないことが大切です。同時に、行政や地域の防災組織には、正確な情報を速やかに伝え、誰もが安心して避難し、支援を求められる環境をつくる責任があります。
弥富市でも、災害への備えを、堤防や避難所、備蓄だけで考えることはできません。うわさで隣人を敵にしないこと、助けが必要な人に分け隔てなく手を差し伸べることも、地域の防災力です。歴史の事実を知り、犠牲者を悼み、同じ過ちを繰り返さないために、ぜひ講演をご覧ください。
講師について 加藤直樹さんは『九月、東京の路上で――1923年関東大震災ジェノサイドの残響』『TRICK――「朝鮮人虐殺」をなかったことにしたい人たち』などの著者です。
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