令和3年3月議会一般で 駅にに関する請願が審査されました
請願は2件提出されました、請願1号は財政の安定した黒字化の目途が立つまで、請願2号はコロナ禍が収まるまでとして、それぞれ委員会で審査の後、本会議で討論と採決がされ、どちらも賛成少数で不採択となりました
請願1号 弥富市が事業主体となるJR・名鉄弥富駅自由通路及び橋上駅舎化事業の一時延期について
請願の趣旨
(1)請願事項
JR・名鉄弥富駅自由通路及び橋上駅舎化事業の鉄道事業者との令和3年3月に予定されている基本的な合意事項となる覚書の締結を始め、一連の事業について、一時延期を求めます。
(2)請願理由
収束の兆しが見えないコロナ禍の中、なぜ今、覚書を締結する必要があるのか、急ぐべき理由が見出せません。
市長は、令和2年3月定例会で、「JR・名鉄弥富駅自由通路及び橋上駅舎化事業」を進めることを表明されました。その後、新型コロナウィルス感染拡大のため当該事業の延期を発言され、昨年9月定例会では、保育料無償化に伴う普通交付税の増額を理由に、財務改善が図られたとして、再度当該事業を進めていくとの発言がありました。現在、新型コロナ感染症の第3波が押し寄せ、愛知県には令和3年1月13日付で、緊急事態宣言が発令されました。今年に入り、感染力の強い変異ウィルスの発生とともに第4波が懸念されており、今後も社会経済活動は厳しい状況が続くものと考えられます。
昨年6月定例会にて、ある議員の一般質問に対する答弁で、次は他市町村で導入が進んでいる子ども医療費支給事業について、「高校卒業までの医療費無償化を行うには、多額の予算が必要となりますので、現時点では考えておりません。」。また、土曜日午後の保育の拡大について、「県内でもほとんどの自治体で既に実施されており、保護者から要望もたくさんございますので、今後保育士を大幅に増員できましたら、実施していかなければならないと考えておりますが、現状では厳しい状況です。」と発言されました。これらの発言から市財政が厳しいことが伺えます。昨年12月定例会の横井議員の一般質問に対する答弁では、次は、JR・名鉄弥富駅自由通路及び橋上駅舎化事業を行うにあたり、「今後の福祉などの市民サービスの運営に関して影響がない。」とも発言しています。昨年12月定例会のある議員の一般質問に対する答弁で、市は、市税収入が1割程度減少になると発言されています。コロナ禍による減収分は、普通交付税の措置があるとは言え、令和3年度以降の市民税の税収が全く見通せない不透明な状況であります。
一方、弥富市一般会計の決算においては、平成26年度から令和元年度まで、6年連続して実質単年度収支の赤字が常態化しています。さらに、平成18年の弥富町と十四山村との合併から、令和元年までの14年間のうち10年間も赤字となっていることも事実です。市の財政は不安定で、綱渡りの状況であることには変わりはありません。持続可能な行政サービスを実施して観点からも、市財政の赤字体質から脱却すべく、抜本的な財政健全化を図ることが急務であります。
以上のことから、実質単年度収支が継続的に黒字化できるまでの間、当該事業を一時延期するべきであります。
行財政委員会 討論・採決
本会議 討論・採決
請願第1号 佐藤仁志賛成討論
本請願は 個人的な利益のためでなく、純粋に 弥富市と将来の子供達の事を思い 議会や議員の報告を一所懸命に読み、議員に質問をし、精魂を込めて練り上げた請願文でした。
請願審査の中で とても市民が書いたものと思えないという質問がされました。市民が議員以上の文章が書けるということを証明したともとれますが、傍聴した起草者は 市民に書けるはずがないという発言に大変傷つき、名誉を毀損されたと 悲しんでおられます。
子育て関係についても 抑制されていることは 起草者が 指摘している通りで、審査の中で 市長は 駅も 防災 身近な暮らしの 整備 子育て教育 にも 同じように どちらが優先順位ということなく進めていくという ご回答を頂きました。
請願者が求める 実質単年度黒字は 福祉・医療に十分に手当てしたうえのことであり、駅整備以上の予算をあてるという当たり前の予算で組んだ上で 実質的な単年度黒字 財政の安定化が図られなければならないということを問い質しています。
また市長は 請願の審査も 採決も終わってないうちに 議員の質問に対して、請願が 採択されなくても請願が採択されても予定どおり事業を進めると答弁されました。それを聞かれた請願者の方からは 請願があってもなくても関係ないのかと、嘆きの言葉が 出ています。
他の複数の委員から市長の説明が不足していると指摘されました。そもそも市長が 市民に説明もしない市民の意見を聞かないという政治姿勢 に対して、多くの市民が疑問を持っているということが根本原因であり、タウンミーティングなど市民が意見を表明する機会をつくってこなかったことが、このような請願が出てきた 根本原因です。
以上の理由により本件請願について 賛同するものであります。
請願2号 コロナ禍が収まるまで大型事業の中止を求める請願
行財政委員会 討論・採決
本会議 討論・採決
請願者名 JR・名鉄弥富駅問題を考える市民の会
コロナ禍が収まるまで大型事業の中止を求める請願書
(請願趣旨)
弥富市の将来に禍根を残さないよう、市の負担が極端に大きいJR・名鉄弥富駅自由通路及び橋上駅舎化事業の中止を求める。
(請願事項)
現在計画中の、弥富市が事業主体となるJR・名鉄弥富駅自由通路及び橋上駅舎化事業に関する協議や覚書の締結を中止すること。
(請願の理由)
新型コロナウイルスによる市民生活、経済への影響の収束が見通せない昨今。国も自治体もコロナ禍への対応を最優先にしなければなりません。大きな財政負担が予想される。拡大するコロナ禍の中で、大型事業を今すぐ着手するべきであるかどうかは重大な問題である。
市の財政は、この10年間大型の建設事業を優先したため、市の積立金を20億円減らし、長期借入金は80億円増え財政が悪化している。コロナ禍が拡大する中で、今後の公共事業については慎重に検討し、財政が健全化かつ立て直すまでは、急ぐ必要のない大型事業には着手するべきではない。
請願第2号 佐藤仁志賛成討論
この請願は一個人が出したものではなく、昨年10月から 市民の皆さんが、何度も 会議と調査をして練り上げられた請願の文案です。その過程でコアメンバー以外のさまざまな市民の意見も反映されています。
請願の趣旨にあるように過去には同じ民間鉄道事業者である近鉄に対しては約3分の1の補助であったのに対して今回の事業はJR約4千万円と名鉄約7千万円の負担であまりにも市の負担が極端に大きい、弥富市の将来の子供たちに大きな借金を残してしまうだけでなく、出来上がった自由通路は毎年の維持管理費が、例えばJR蟹江駅でも年間400万円以上もかかり
将来の老朽化に備えた大規模修繕費もあり、弥富市の将来に大きな過去を残す事は間違いありません。
請願事項として、一旦停止して弥富市が事業主体になる事について白紙から検討し直すと言うことで
覚書の締結を一旦中止することが妥当だと考えます。
請願の理由として、総合計画にもあるように、弥富市の重要な課題は防災、身近な環境整備そして教育と福祉です。老朽化する公共施設の大規模修繕は待ったなしの中で、さらに大型事業の着手は充分検討すべき重大な問題であるとことも同感です。
今年度から来年度にかけて、国からコロナに関連する様々な政策、例えばウィルスワクチンの投与の事業などが来るのと合わせて、国からのお金が市の予算に含まれ、一見予算は増えていますが、中身に関しては、従来から行っている福祉や道路の維持修繕等について、むしろ減少傾向 他市町村に追い抜かれている福祉政策を挽回する施策も、予算が厳しいと言って抑制されています。
審査の中で駅のバリアフリー化はメリットがあるのではと質問されましたが、バリアフリーは鉄道事業者の努力義務であって補助すればよいことです。
弥富市内で買い物や医療機関に行く足の確保や、南部や東部の公共交通に予算をしっかりと確保すべきだと市民の方も言って見えます。
弥富市の将来のためにコロナ禍が収束するまで駅など大型事業の中止を求める請願に賛成いただけるようお願いいたします。