弥富駅自由通路の増額案 許されない七項目と市民の反対理由(反対討論)

弥富市議会令和5年12月定例会 討論 佐藤仁志 発言の要旨(弥富市議会の公式の議事録ではありません)
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続きまして議案第39号、関西本線弥富駅自由通路を新設及び橋上駅舎化工事の協定の変更について反対の立場で討論します。
7点申し上げます。
一つ目は、値上げの内容が、不明確だということです。

JRはおそらくかなり詳しく検討、積算していると推測されていますが、

肝心の事業主体であるはずの弥富市は、JRから聞いた説明を繰り返すだけで、

今回の議会の市議会の審議でも、具体的な内訳を示すことができていない、

いないという意味で杜撰さが明らかになりました。

二つ目は、計画変更の内容が不明確だということです。

工事費を削減するためにエレベーターを1台減らす、

天井の高さを低くするなどを提案されましたが、

委員会審議の中で課長に図面を確認したのかと質問したところ、図面は見せてもらっていない。

口頭の説明だけだったということでした。

何が変わるか理解できないままに、変更を認めろ。

というのは、致命的に変です。

三つ目は、協定の変更に必要な図面などの最低限の条件を備えていない。
議案が致命的に不十分だということです。

この議案書は、議案が増額するという。

だけです。

で内容を変えるということについて、この議案には入っていません。

ということは、同じ内容で金額変更をするとしか読めません。

説明の中で、エレベーターが4から3基になる

面積を減らす、

高さを減らすなどのことについて、

変えると言ってますが、

令和4年、昨年4月一日の協定書の重要な構成要素である。

図面が変わるわけですから。

その変更図面が、示されないまま、金額だけ変えるのは、素人が見ても、欠陥がある協定をJRと結ぼうとしているっていうのは明らかです。

四つ目。JRによるJRのための事業であること。

委員会の審議で佐藤高清議員から、

蟹江町で話を聞いてきたところ、

JR東海の工事は聖域であって、

JR東海側は全て用意した流れがある。

そこに民間の知識を入れるということは、

JRあまり良しとしない。

副市長どうなんだと、

この質問に、副市長は、

市が関与できる部分というのは、

機能的な部分でどうするかっていう部分のところはあるにしろ、

工事の詳細っていいますか、

工事の手法については、

私ども市の方から委託事業でございますので、

あれをこうしてほしいこれをこうしてほしいということは申し上げる立場にない。

という答弁がありました。

弥富市は、事業主体が、弥富市なので補助ではなく、

市がほぼ全額を出して、

補償でやるんだと言い張ってきました。

なので、これは市側の答弁として、

私は許されないと考えます。

市民の利益よりも、JRの利益が保護される、

これはおかしいと。

市民の皆さんが言ってます。

五つ目。市長・副市長の目には、市民が、見えていないことです。

今回の答弁で多用されたのが、

この今の方策が最善の策である。

これを繰り返し答弁されました。

私どもは、市民の皆さんからいただいた意見を背景に、

様々な疑問や改良案を問いただしましたが、

何を聞いても、これが最善の策であるというのは、

市民に対して、市民の声に対して扉をし、閉ざしてませんか。

市民から提案された変更案があれば

比較表を作り、それぞれのメリットデメリットはあると思います。

それをきちんと列挙した上で、どちらがより弥富市と市民にとって良いのか。

どちらが最善なのかというのは、

究極的に言えば、市民が決めることであって、

市長は勝手にこれが最善であると言い切るのは、

主権者である市民に対して越権行為じゃないでしょうか。

六つ目。公開の原則が踏みにじられたこと。

市民から意見を集めた議員と市長が対話することにより、市の大きな方針を決定する。

これが議会です。

なので議会の公開が進められています。

そういう意味で、8億円の増額案が、議会運営委員会に上程された時点で、

それは速やかに市民に公表すべきものであり、

会期前であっても市民から意見を求めるべきものです。

例えば、同規模の岩倉市でも、

予算案について、議会の前に市民に公表し、

市民から意見を募集し、

議会が市民から意見を募集し、

それを予算審議に生かしています。

このことからも、まともな議会であれば議案を速やかに市民にお知らせし、

より多くの市民から意見を聞くというのは当然のことです。

ところが私が速やかに市民にお知らせしたことが問題視されたのは、

公開の原則を踏みにじる

恥ずべきことだと思います。

七つ目 市民の主権者としての立場が踏み切られていることです。

今回市長はことさらに

「議会でお認めいただきたい。」

「議会でお認めいただきたい」という言葉を繰り返されました。

市民にはお知らせしたり、意見を聞かないのですか。

市民は蚊帳の外ですか。

市長は市民の意見は聞きたくない。

どうですか。

議会制民主主義において、

今回、市長が市民に知らせずに、

議会だけで了解を取ろうとしている姿勢は、

市民の主権者としての立場が、

踏み時にじられているというふうにしか思えません。

このような市民の関心の高い事業について、

重要な案件であれば、

継続審議にして、次の3ヶ月後の議会までに、

それぞれ議員は市民の意見を聞いてきて、

それで判断するということもできます。

仮に議会が市民の意見を聞くということをしないとするならば、

これは議会自体が自らの存在意義を自ら抹殺するような自殺的な行為になってしまいます。

まとめとして最後に市民の意見をお伝えします。

今回不可抗力として、物価上昇により、当初の見積もりではできないという理由で、

JR側から事業内容の見直しの協議を求めてきているわけです。

これを良い機会にして、じっくりと協議しましょうと市民の皆さんが言ってます。

北側に地平駅を作り、利便性を高めることについては大賛成です。

むしろ遅いぐらいです。

問題は、目的と手段が混乱してること。

具体的に言えば、目的は、確かに市の言うように、利便性を高めること。

橋上化はその手段の一つに過ぎません。

なのにいつの間にか橋上化が目的になって、

南北一体化、利便性、バリアフリー化が橋上化で全て一度に解決する。

まるで魔法の言葉になって、思考が停止してるんじゃないかというふうに

市民の方が言ってみえます。

何を聞いても3大目標は橋上化かしかないとしか答弁できない。

市民の皆さん

とっくにおかしいことに気がついています。

これを機会に、本当に橋上駅でなければできないのか。

名鉄のように、名鉄の他の駅のような地平駅方式の整備案を、きちんと協議をして、

最小の経費で最大の効果を発揮するように、

そして、弥富市の将来に財政負担を残さない形で協議をし直すチャンスではないかというふうに皆さん言ってみえます。

また、弥富市監査委員は、

昨年令和4年3月24日住民監査請求、

このJR名鉄術に関する住民監査請求の結果報告として、

本件事業について引用すると、

市民に対しての情報提供および説明が十分に行われているとは言えないことを認めて、

本件、事業を進めるにあたり、

情報共有、合意形成を図り、市民、議会及び関係者に情報を正確に伝えるなどの要望を付言しています。

監査委員として、市に、この監査の意見を守らせる監視はされてるのでしょうか。

弥富市はこの付言に対して真摯に対応することなく、ひたすら事業を進めている。

監査委員や市民を冒涜してるんではないでしょうか

ということを市民の方から言ってほしいという意見をたくさんありました。

ことの重大さを考えれば継続審議として市民にお知らせし、

市民の意見を聞かなければならない。

そういう市民から寄せられた意見を付言して、反対討論とします。

次に、議案第40号令和5年度弥富市一般会計補正予算第4号について反対の立場で討論します。

この予算の中に自由通路の整備事業の債務負担行為について、

令和5年度から9年度までの38億6462万7000円の債務負担行為を廃止し、

新たに令和6年度から令和10年度まで46億2132万9000円の債務負担行為の変更が提案されています。

JRの意向に沿った形のままで、

弥富市が主体的な検討をせず、特に市民への説明をありません。

46億といえば1世帯当たりであれば、20万円を超える債務負担。

つまり借金です。

8億円の増額分だけでも、1世帯当たり4万円の負担が増えるわけです。

これが市民生活に大きな影響を及ぼさないはずはありません。

橋上駅舎がどうしても必要なのか、

地平駅にして安くできないのか、

改めて市民の意見も聞き、JRとも協議をして、じっくりと仕切り直す必要があると思います。

以上一般会計補正案のJRの債務負担行為について反対討論とします。

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