2月の市長動向分析
2月は3月議会(通常、新年度予算を審議する最重要議会)の直前であるため、**「議会対応」と「広域行政(近隣自治体との連携)」に極めて多くのリソースが割かれています。 また、弥富市単独では完結できないインフラ(医療・消防・環境・水道)に関する会議が頻出し、海部地域全体の中での弥富市の立ち位置の調整に追われている様子がうかがえます。一方で、旧来型の団体との新年会や総会といった「儀礼的公務」**も依然として多く、多忙な中で政策形成にどれだけ時間を割けているかが問われるスケジュールと言えます。
1. 広域行政への依存と連携(海部地域ブロック)
弥富市単独ではなく、海部地域全体で運営しているインフラや行政サービスの意思決定です。市長はここで「弥富市の代表」かつ「広域連合の管理者・議員」としての役割を果たしています。市の根幹機能の多くが広域連携に依存している実態が見て取れます。
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医療・福祉:
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海部医療圏在宅医療・介護連携支援センター運営委員会(2日)
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海部圏域保健医療福祉推進会議(3日)
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海部地区急病診療所組合議会(19日)
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インフラ・環境:
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海部地区環境事務組合(ゴミ処理等)管理者会・議会(12日)
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海部南部水道企業団議会(17日)
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木曽川下流総合運営協議会(20日)
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消防・防災:
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海部南部消防組合議会(9日)
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海部地区水防事務組合議会(12日)
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その他広域連携:
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名古屋港所在市村連絡協議会(9日)
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AMA7(海部地域広域行政連絡調整会議)(10日)
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海部南部広域事務組合議会(13日)
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2. 3月議会・予算編成への布石
次年度(令和8年度)の予算や施策を決定づける重要なフェーズです。
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議会対応:
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3月定例会に関する記者発表(16日)
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議会運営委員会・全員協議会(18日、25日)
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本会議(25日)
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重要政策決定:
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国民健康保険事業の運営に関する協議会(5日)
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政策提案コンテスト表彰式(13日)
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第5回弥富市地域福祉計画等策定委員会(26日)
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3. 「縮小社会」への対応と都市経営
人口減少や高齢化、インフラ老朽化に伴う「守り」の政策課題に関する会議です。これらは市民生活に直結するものの、痛みを伴う改革(統廃合や負担増)を含みやすい分野です。
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ファシリティ・空き家:
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第1回弥富市空家等対策協議会(5日)
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第2回弥富市公共施設マネジメント本部会議(6日)
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交通・地域社会:
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第5回弥富市地域公共交通活性化協議会(24日)
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弥富市児童館運営協議会(27日)
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弥富市子ども子育て会議(27日)
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4. 儀礼的公務・支持基盤への配慮(ドブ板・陳情対応)
各種団体の新年会や総会への出席です。これらは情報収集の場であると同時に、選挙基盤の維持や業界団体との関係強化という政治的な意味合いが強いものです。特に「金魚」「農業」「女性の会」「自治会」など、伝統的な組織との接点が目立ちます。
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業界・団体:
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農業経営者の会 新年会(5日)
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弥富市女性の会 新年会(8日)
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公友会 新年会(19日)
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海部土地改良区 理事会(20日)
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弥富金魚漁業協同組合 総会(20日)
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自治功労者会 新年会(26日)
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地域行事:
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女性のつどい(8日)
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寛延自治会 春祭り懇親会(11日)
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神戸自治会 定期総会(22日)
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毎日ありがとう祭り(28日)
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式典:
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自衛官募集相談員連名委嘱式・激励会(17日)
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愛知黎明高等学校 卒業式(27日)
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5. 特筆すべき個別案件
ルーチンワークではない予定です。
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防災: 弥富市防災会議及び国民保護協議会(12日)
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※海抜ゼロメートル地帯として最重要課題の一つ。
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ジェンダー: 第2回弥富市男女共同参画審議会(16日)
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民間連携: ダイア建設名古屋株式会社執行役員との対談(26日)
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※具体的案件(開発や包括連携など)があるのか、単なる表敬かによって意味合いが異なりますが、公務の中に特定の民間企業との対談が入るのは注目点です。
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【考察】
このスケジュールから読み取れる弥富市政の現状と課題は以下の通りです。
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「海部」の枠組みから逃れられない: 月のほぼ半分が「海部~」と名のつく会議で埋まっています。これは効率化の側面もありますが、**「弥富市独自の判断で決められる範囲が限定的である」**ことも示唆しています。広域連合での発言力確保が市政の鍵となります。
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未来投資(公共施設マネジメント・空き家)の切迫感: 公共施設マネジメントや空き家対策、地域公共交通の会議が並んでいることは、都市機能の維持が限界に来ている(または再編の過渡期にある)ことを示しています。これらの会議でどれだけ踏み込んだ決定ができているかが重要です。
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旧来型コミュニティとの癒着リスクと重要性: 2月という時期もありますが、新年会や懇親会が非常に多いです。これらは市民の声を聴く場として重要ですが、特定の有力者層(自治会長、業界団体)に偏っていないか、サイレントマジョリティ(若年層や無党派層)の声を聞く機会が確保されているかは懸念点です。
