【提言】「選ばれる自治体」への転換
~「文句」は期待の裏返し。無視すれば市民は静かに去っていく~
- 【広聴】「苦情」は宝、「沈黙」こそ恐怖
- 文句を言う人は、まだ見放していない: わざわざ時間を使って意見をくれる市民は、市にまだ「期待」を持っています。それは改善のチャンスです。
- サイレント・クレーマーの恐怖: アンケートをやりっぱなしにし、フィードバックを怠れば、市民は「言っても無駄」と悟ります。最も恐れるべきは、文句も言わずに静かに転出していく「無言の離反」です。
- 【戦略】「箱物(ハード)」から「絆(ソフト)」へ
- 人口減少時代の生存戦略: インフラ整備だけで人が集まる右肩上がりの時代は終わりました。パイ(人口)が縮小する今、必要なのは新規客の獲得よりも、「今住んでいる市民(常連客)」を離さないことです。
- 京都の老舗に学べ: 顧客(市民)の事情や好みを把握し、かゆい所に手が届く「ソフト(対話・サービス)」の質こそが、都市間競争を勝ち抜く鍵となります。
- 【QOL】行政サービスの核心は「納得感」
- 「できません」のその先へ: 行政には予算や法律の壁があり、要望をすべて叶えることは不可能です。しかし、そこで思考停止してはいけません。
- プロセスが満足度を作る: 「なぜできないか」を誠意を持って説明し、代替案を共に考える。この「対話のキャッチボール」が生む「納得感」こそが、市民のQOL(生活の質・居住満足度)を高めます。
- 【組織】「俺は知らない」と言う上司の下で、部下は動かない
- 職員が事なかれ主義になる理由: 職員がリスクを恐れて動かないのは、個人の資質以前に、失敗した時に「組織(市長)が責任を取らない」からです。
- プロ組織の条件: 人間は必ずミスをします。個人のミスを責めるのではなく、組織としてカバーし、仕組みを改善する。トップが「責任は私が取る」と腹を括って初めて、職員は市民のためにプロの仕事を全うできます。
【結論】 市民が求めているのは、立派な駅舎ではありません。 「私の苦しみに向き合い、納得できる答えを返してくれる誠実な市政」です。 アンケートの自由記述という「市民の叫び」に回答することから、信頼回復を始めてください。
市民の声、QOL、および組織マネジメントに関する論点整理
- アンケートと「苦情」の捉え方:無視は「見放される」始まり
【現状の課題】
- 弥富市はアンケートを実施しても、結果の公表やフィードバック(どう市政に反映させたか)が不十分。
- 「やりっ放し」のアンケートは、市民に「どうせ言っても無駄」という諦めを植え付ける。
【あるべき姿(企業の常識)】
- 「苦情(クレーム)」はチャンスである
- わざわざ時間と労力を使って文句を言ってくれる人は、まだ市に「期待(希望)」を持っている。
- 本当の恐怖は「サイレント・クレーマー」。何も言わずに黙って去っていく(転出する・無関心になる)こと。
- コールセンター(お客様相談室)の役割
- 企業ではお客様相談室は「会社の顔」。ここでの対応次第で、顧客が「ファン(リピーター)」になるか「アンチ」になるかが決まる。
- 札幌市などの先進自治体はコールセンターを設置し、市民の声を体系化・データ化し、業務改善につなげている。
- 人口減少社会における戦略:ハードからソフト(QOL)へ
【時代の変化】
- 右肩上がりの時代(過去):
- 「良い製品(ハード)」を作れば売れた。
- 行政で言えば、道路や箱物を作れば人が集まった。
- 成熟・減少の時代(現在):
- 新規顧客(転入者)の獲得は難しく、パイは縮小している。
- 重要なのは「リピーター(定住者)」を逃がさないこと。
- 京都の老舗のように、「顧客(市民)の好みや事情」を把握し、それに合わせたサービスを提供する「馴染み客」ビジネスへの転換が必要。
【弥富市への提言】
- ハード(駅や道路)は日本中どこでもある程度整備されている。ハード整備だけで都市間競争には勝てない。
- これからは「ソフト(サービス・対話)」の質で選ばれる時代。
- 「この街は自分の話を聞いてくれる」「大切にしてくれる」という実感(CS:顧客満足度)こそが、定住の鍵となる。
- QOL(生活の質)の向上と「納得感」
【QOL(Quality of Life)とは】
- 医療におけるQOLと同様、行政も単に「住める(病気を治す)」だけでなく、「どう良く生きるか(生活の質)」を高める段階にある。
- 行政サービスには「できないこと」も多い。しかし、誠意を持って話を聞き、「なぜできないか」を説明し、代替案を考える等のプロセスがあれば、市民は「納得」する。
- この「納得感」の積み重ねが、生活の質(ここに住んでよかったという満足感)につながる。
【対話の欠如】
- 一方的なアンケートや広報は対話ではない。
- 「討論型世論調査」のように、情報を提示し、意見を聞き、それに答えるというキャッチボール(双方向コミュニケーション)が必要。
- 職員のプロ意識と組織マネジメント(市長の責任)
【職員のプロ意識とは】
- 原価意識を持つこと: 自分の給料は税金(売上)から出ている。自分の仕事が市民(顧客)にどれだけの価値を提供し、納得してもらえたかを意識できるのがプロ。
- しかし、公務員は「顧客を選べない」し「顧客からも選ばれない(独占企業)」ため、この感覚が希薄になりがち。
【なぜ職員は動かないのか(組織論)】
- 組織の欠陥: 職員が「事なかれ主義(ヘラヘラしている)」に見えるのは、個人の資質以前に、「失敗した時に組織(上司・市長)が責任を取らない」から。
- ISO/品質管理の考え方:
- 人間は必ずミスをする。
- 個人のミスを責めるのではなく、「ミスが起きる仕組み」や「システム」を改善するのが組織の役割。
- 何かあった時に「俺は知らなかった」と逃げるトップの下では、部下は萎縮して新しいことに挑戦しない。
- 市長の役割:
- 「責任は私が取るから、市民のために思い切ってやれ」と言える環境を作ること。
- 現状の弥富市は、組織が機能不全(死んでいる)状態にある。
結論:
- 市民が求めているのは「立派な駅(箱物)」ではなく、「自分の苦しみや意見に向き合ってくれる誠実な市政(ソフト)」である。
- アンケートの自由記述こそが「市民の本音」であり、そこに対する回答(フィードバック)なしに、計画を進めることは許されない。
- 職員が市民の方を向いて仕事ができないのは、市長が「責任を取る姿勢」を見せていないからではないか。
問題の本質そして希望についてはこちらの特集ページをご覧ください。
意見をくれるのは、まだ希望があるから
アンケートについてですが、時間を割いて意見を言ってくれるということは、まだ期待がある証拠です。 防具の見直しができない問題が生じている中、トラブルを面倒だと思ってしまってはいけません。 本来は逆で、市の強みを出してしまうと意見が来なくなるはずです。 まだ見放されていないからこそ、意見が来るのです。
クレームはロイヤルカスタマーへの入り口
企業の場合、お客様相談室にクレームが来るのはチャンスです。 顧客がまだ見放していないからこそ、顧客を増やす機会になります。 電話もしてくれなくなったら終わりです。 面倒くさいと思って辞めてしまうでしょう。 意見を言ってくれるということは、その人をロイヤルカスタマーにするチャンスをくれたということです。
日本全国にお客様相談室長会という組織があり、情報共有しています。 そこでも共通認識として、お客様相談室は非常に重要な役割を担っているとされています。 ここで顧客を繋ぎ止め、対応が良ければ口コミで広がり、顧客が増えるのです。 対応が悪いと見放され、二度と連絡が来なくなり、悪い口コミが広がって多くの顧客を失います。
お客様相談室は「会社の顔」
お客様相談室は会社の顔であり、基本です。 市民の声にきちんと応えない、聞きっぱなしにするということは、弥富市はダメだということを市民にも市外の人にも知らしめ、ますます見放されていくことになります。
アンケートに答える人が減ってきたら見放されている証拠ですが、今はネットで意見も言える時代です。 見放されたら人はどんどん減っていきます。 一般の人が接触する窓口は、企業ならお客様相談室しかありません。 そこが会社の代表になるのです。
企業のCS戦略に学ぶ
だからこそ、どの企業もお客様相談室を重要視し、しっかり対応しています。 CS(顧客満足度)は昔から重要視されています。 専門の会社もあり、資料をもらって契約し、専門のスタッフが対応します。 自社に専門部署がない場合は、そのような会社と契約し、Q&A集などを基に対応します。
私は会社の最後に、お客様相談室のコンピュータ管理をしていました。 イエローカード(クレーマー予備軍)、レッドカード(プロのクレーマー)という分類がありました。 レッドカードが出ると、お客様相談室を監視している部署がモニターし、すぐに対応を切り替えます。 男性が対応したり、社長を出せと言われても切り替えて対応したりします。
全国の支店から話を聞くこともあり、面白かったです。 電話交換手の経験者や学術的な知識を持つ人などが対応し、裏方が教えたりもしながら、しっかり対応していました。 通話は全て録音し、最初にその旨を伝えます。 これはプロのクレーマー対応時などに証拠として使えます。
通話時間や保留時間なども全て記録されます。 保留時間が長いとクレームになるため、短く表示されるように設定されていました。 そういったデータを基に、クレーマーかどうかを判断し、適切に対応します。 これは完全にプロの仕事であり、会社の顔となるため、多くの企業が力を入れています。
市役所にも「お客様相談室」を
一般の人が会社に直接意見を言えるのは、お客様相談室だけです。 だから、市役所にも市民の声を聞く係があり、電話やメールで対応すべきだと思います。 札幌市役所は10年以上前からコールセンターを設置しています。
コールセンターを作るには、各部署がQ&Aを作成する必要があります。 面倒くさがるのではなく、日頃の業務を点検し、見解をまとめる良い機会になります。 トラブルへの対応や、現状認識、分析、対策などをまとめます。 対策しても上手くいかない場合の対応なども含めます。
名古屋市もコールセンターを持っています。 現場への電話が減り、時間短縮になるだけでなく、業務の棚卸しや体系化もできます。 弥富市はそれができていません。
説明責任を果たし、信頼関係を築く
今日の会議の目的は、市民一人ひとりの声に答えるよう市に要求することです。 市民の権利だからというだけでなく、それが弥富市が生きていくために重要であることを、噛み砕いて伝える必要があります。 普通の公務員では、市民の声に答える必要があるかどうかを判断しながら対応してしまいます。 相手が誰であろうと、説明責任を果たすことが重要です。
PRは「宣伝」ではない
戦後、アメリカからPR(パブリックリレーションズ)の概念が導入されました。 PRは単なる宣伝(コマーシャル)ではなく、組織と社会との関係構築を意味します。 日本ではPRをコマーシャルと勘違いしている人が多いです。
アンケートは「聞きっぱなし」では意味がない
総合計画のアンケートで膨大な意見を集めておきながら、自由意見に全く反応しないのは許しがたいことです。 アンケートは、必ず反応を返さなければいけません。 3000通送って970通回収できたとしても、結果を郵送で返していないのは問題です。 アンケート結果と、それを受けてどういう政策を行ったかを報告するのが基本です。
弥富市は5段階評価の統計分析などは熱心に行うものの、肝心の市民の意見は無視しています。 これではアンケートの意味がありません。 アンケートの目的は、市民の声を聞き、市政に反映させ、より良い市にすることです。 結果を返し、市政にどう反映されたかを市民全員に知らせる必要があります。
アンケートは手段であり、目的ではありません。 市民の考えを知り、市政に活かし、市民の反応を見ることが目的です。 そのための手段としてコールセンター、アンケート、広報活動などがあります。 最終目標は、市民の声を市政に活かし、住みやすく満足度の高い市にすることです。
PRが機能していない証拠
コールセンターに意見が集まればアンケートは必要ありませんが、なかなか集まらないためこちらから聞くのです。 日頃の電話などの意見も体系的に集めているか一般質問で聞きましたが、怪しいです。 集めているなら、どのような意見があり、どう対応したかを広報するはずです。 やってるのかと聞かれる時点で、PRが上手くいっていない証拠です。 上手くいっていればそんな質問は出ません。
野焼きの煙が臭いという苦情があり、市に相談しました。 苦情があれば注意するという話ですが、完璧でなくても、現状や市民の声、法律や条例に基づく判断などを発信すべきです。 我慢してほしいという場合もあるかもしれませんが、そういう情報が全く見えません。
今回のアンケートは、企画政策課が実施しました。 市民に答える義務があると言うのではなく、何をしようとしているのかを問うべきです。 市民の声を聞き、体系的にパブリックリレーションズを行うことが重要です。 弥富市がどのような姿勢で取り組んでいるか、市民の声を聞いて取り組んでいることが伝わるようにする必要があります。
市民とのキャッチボールが重要
総合計画がなくても、きちんとパブリックリレーションズができていれば、市民の疑問や困りごとに都度答えていけば良いはずです。 意見のキャッチボールができていれば、おかしな方向には行きません。 キャッチボールが一方通行だったり、伝達されなかったりすると問題が起こります。
総合計画で勘違いしているのは、市民とのキャッチボールをせず、自分たちだけで、あるいは一部の有力者やコンサルタントだけで計画を作っていることです。 市民はこう思っているだろうと勝手に想像して進めています。
アンケートの設問が誘導的
5段階評価のアンケートで、駅周辺整備が必要だという結果が出たとしても、それは市民の生の声を聞かずに、自分たちが勝手に作った設問に答えさせただけです。 市民をステレオタイプに当てはめ、右だ左だと言っているだけです。 市民の実像と乖離しているどころか、見ようとしていません。
絶対的な基準があれば5段階評価でも良いですが、基準のないものを評価しても意味がありません。 周辺自治体と比較してどうか、同規模の自治体と比較してどうかという相対的な評価なら意味があります。 しかし、弥富市のアンケートは比較していません。 自分たちの都合で、同じような設問を使い回しています。
討論型世論調査の導入を
本気で市民の声を聞いて市政を良くしようと思うなら、数字ではなく、討論型世論調査のような手法を取り入れるべきです。 アンケートで意見をくれた人に集まってもらい、意見に対する市の認識や分析、考え方を伝えます。 その上で、もう一度アンケートを行い、市の政策を評価してもらうのです。
QOL(生活の質)の向上を目指して
これは医療分野でQOL(生活の質)の向上を目的に行われている手法と同じです。 昔の医療は病気を治すだけでしたが、今は生活の質を高める医療が重要視されています。 心理的なアンケート(QOL質問票)を行い、結果を患者にフィードバックし、どうすれば生活の質が上がるかを一緒に考えていくのです。
弥富市に求められているのは、まさにQOLの考え方です。 市に住むことによって生活の質が上がったかどうか。 都市間競争だと言って駅を整備しても、市民はそれで見放しているかもしれません。 対話と共感が重要です。
小学校統合問題などで、市民が置き去りにされていると感じています。 聞いても答えない、発信もしない。 PRをどんどん下げているようなものです。
QOLの考え方を市政に取り入れるべきです。 弥富市に住んで良かったと思えるかどうか。 物理的にすぐに何かができるわけではありませんが、行政がこの町について、行政サービスについて発信し、双方向のコミュニケーションをとることが重要です。
自治会活動もQOL向上の一環
自治会活動もQOLとして捉え、地域の歴史や祭りなどを発信し、新しく来た人とコミュニケーションをとり、今後どうしていくかを話し合う場にするべきです。 蟹江町の方が歴史民俗資料館などで発信しており、QOLを高めようとしているように見えます。 広報広聴もしっかりしています。 蟹江町の総合計画の方が言葉が生きています。
蟹江町の方が歴史があるため、ライバル意識があるのかもしれません。 信長の台所と言われた津島なども含め、歴史には理由があります。
時代の変化に対応した戦略を
昔の日本企業はモノ作りが中心で、良いモノを作れば売れる時代でした。 経済が右肩上がりで人口が増えていた時代は、新規顧客が中心でした。 しかし、経済が停滞し、人口が減少すると、リピーターが重要になります。 江戸時代の商家(例えば京都)は、顧客の80%がリピーターでした。
リピーターを掴むためには、顧客の好みを把握し、それに合わせたサービスを提供する必要があります。 馴染みの客になれば、何も言わなくても好みの商品やサービスが提供されます。 京都の老舗は一見さんお断りで、馴染みの客の紹介がないと入れない店もあります。 3代にわたって付き合いがあり、家族構成なども把握しています。
現代の企業も、顧客データを分析し、個々のニーズに合わせた商品やサービスを提供するようになっています。 インターネット広告などもその一例です。 顧客との信頼関係を築き、リピーターになってもらうことが重要です。 日本のメーカーも、リピーターが6〜8割を占めるようになっています。
ハードからソフトへ、対話が鍵
これを市政に置き換えると、昔はインフラ整備(ハード)をすれば人が集まりました。 しかし、インフラが整備された今は、ソフトのサービスが重要です。 市民一人ひとりの声を聞き、ニーズに合わせた政策を行い、PRしながらキャッチボールをしていく。 市民に合わせて市政を動かしていく時代です。
インフラ整備はどこも終わっています。 ハードで競争しても意味がありません。 ソフト、つまりクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)を高めるための対話が重要です。
横浜や東京のように社会流入があるならともかく、弥富市は人口流出、特に子育て世代の流出が問題になっています。 アンケートには悲痛な叫びが溢れています。
自由意見欄こそがアンケートの主戦場
5段階評価のアンケートは、顧客の本音を引き出すための呼び水に過ぎません。 市が日頃どのようなことを問題意識として持っているかを示すものです。 自由意見欄こそがアンケートの主戦場です。 労力を使って書いてくれるということは、期待しているからです。
設問を全て読んだ上で意見を書いてくれる人は、市の問題意識を理解しようとしてくれた人です。 弥富市についてじっくり考え、時間をかけて意見を書いてくれたのです。 その意見に真摯に向き合うべきです。
我慢を重ねた上で意見を言ってくれる人が多いので、無視してはいけません。 パイが縮小していく時代に、いかにパイを逃さないか。 子育て世代が流出している原因が防災だと言われていますが、QOL、つまり弥富市に住んで満足しているかどうかが重要です。
市民の声と市の声をデータベース化
市民の声と市の声をデータベース化し、いつでも見られるようにすべきです。 市の職員は、自分の担当や隣接する担当について、市の公式見解を答えられるようにトレーニングされているはずです。 名古屋市の係長以上ならそれができます。 弥富市はできていますか?
公務員のプロ意識とは
プロ意識が足りないのかもしれません。 プロ意識とは、原価意識を持つことです。 自分の給料はどこから出ているのか、自分の仕事がどれだけの利益(税金)を生み出したのかを意識することです。
公務員なら、税金を使って事業を行うことについて、説明責任を果たすだけでなく、市民が納得できるようなサービスを提供しなければなりません。 市民が税金を払って良かったと思えば、その公務員はプロです。 市民を納得させられたらプロです。
税金を払っている以上、それに見合うサービスを受け、納得したいと思うのは当然です。 公務員は先に税金を取ってからサービスを提供しますが、一般企業はサービスを提供してから対価をもらいます。 満足しなければ返金するという企業もあります。
公務員は客を選べません。 230万人の市民全員が客であり、拒否できません。 だから身分が保障されているのです。 客を選びたければ公務員を辞めれば良いのです。
一般企業は客を選びます。 客を選んで発展する会社もあれば、客から選ばれなくなって潰れる会社もあります。 Win-Winの関係で続いているのが京都の老舗です。 お互いに相手を選んでいるのです。
組織が職員を育てていない
職員一人ひとりを責めたいわけではありません。 組織が職員を信頼し、権限を委譲し、育てていないのが問題です。 組織で誰かに責任を押し付ければ、その組織は潰れます。 個人は組織の歯車であり、責任は組織全体が負うべきです。
誰かがミスをしたら、周りがカバーし、組織全体で責任を取る。 最終責任はトップが取ります。 個人の責任にしたら社員は辞めてしまいます。 組織としてミスをなくしていく仕組み(SOPなど)を作る必要があります。
人間は必ずミスをします。 ミスをカバーできる組織を作ることがトップの役目です。 ミスが表に出るような組織はダメな組織です。 ミスを許す組織が悪いです。 二重三重にカバーする組織を作らなければなりません。
ISOやGCPなどの考え方です。 役人のミスが表に出てはいけません。 責任は市長が取ります。 市長がそういう組織を作らなければなりません。
責任はトップにある
誰かが責任を感じるのは良いですが、責任を被ってはいけません。 誰かがカバーし、組織全体でミスをカバーできる組織を作り上げることが市長の役目です。 それができなかったなら、ミスがあったら必ず市長が責任を取ります。 知らなかったでは済まされません。 そういう組織を作れなかったのは市長の責任です。
ビッグモーターの件も、組織論が全く分かっていません。 あんな組織を作ったのは社長の責任です。 知らなかったと平気で言うのは、組織を何も知らない証拠です。 社員は上司の言うことを聞いたら上司が責任を取ってくれるから言うことを聞くのです。 自分の責任なら自分のやりたいようにやります。
弥富市の病根は組織にある
弥富市の病根は、上司が責任を取らないから職員が何もしないことです。 組織が死んでいます。 責任は組織にあります。 そういう組織を作った市長にあります。 個人にあるのではありません。
市長が組織論を全く分かっていません。 一般質問のネタにさせてもらいます。 ハードではなくソフト、対話が重要です。 ハードは全国どこでも整っています。
誠意ある対応が納得を生む
市民のやる気は、自分の意見が反映され、答えてくれたら、たとえ上手くいかなくても納得します。 聞いてくれた、努力してくれたということが重要です。 医師も同じです。 最後まで誠意を持って尽くしてくれたら、患者や家族は納得します。
行政サービスはできないことの方が多いです。 その中でいかに市民の満足度を高めるかが行政の肝です。 市長はそれが分かっていません。 ありがとうございました。
