⚡️ 大規模災害訓練に見る弥富市組織の自己満足と「規模の錯誤」
以下、地元ケーブルテレビのクローバーテレビに放送されたアナウンスです
【弥富市 リエゾン連携訓練実施報告】
- 訓練の実施 南海トラフ巨大地震に備えたリエゾン連携訓練が、10月27日、弥富市役所で実施されました。
リエゾンとは、連絡員を指すフランス語です。この訓練は、市と外部の防災関係機関との平常時からの連携強化、および災害時における連絡調整と円滑な対応を図ることを目的に、令和4年より毎年行われています。
- 訓練の想定と参加機関 今年の訓練は、昨年度の想定(巨大地震発生3日目)を引き継ぎ、発生4日目の状況で行われました。
参加したのは、市の職員に加え、外部防災関係機関から、国土交通省、木曽川下流河川事務所、南部消防組合など11機関です。これらの機関から、リエゾン要員と呼ばれる現地情報連絡員が参加しました。
- 訓練内容 訓練では、まず災害対策本部会議が開かれ、これまでに判明している被害状況や市の行動方針などが報告されました。
その後、リエゾン要員を中心に、インフラの復旧や人命救助を迅速に進めるため、本部との連携に必要な事項の確認や、各防災機関との連携による状況把握、調整、整理作業が行われました。
- 実践的な対応 参加者は、状況を一つ一つ確認し、部内で情報を精査しながら、各機関のリエゾン要員と連絡を取り、情報共有や応援要請などを、実践さながらの緊張感を持って行いました。
以下、クローバーテレビの画面をとった写真です






1.「リエゾン訓練」への懸念:理想的な学芸会の危険性
弥富市が実施した「リエゾン訓練」(国や県、自衛隊などのDS(連絡調整要員)受け入れを想定した対策本部運営訓練)は、発災後4日目を想定した手の込んだシミュレーションであり、「やらないよりは良い」活動です。しかし、この訓練は「シナリオ通りに動くこと」を目的とした自己満足に陥っており、組織の根本的な脆弱性を覆い隠す危険性があります。
訓練に見られる致命的な「非現実性」
- 幹部職員の異常な参集率: 映像では市長以下、全ての幹部職員が勢揃いしている様子が映し出されていたとのことですが、現実の災害時、発災後4日目に職員の半数が市外居住者である弥富市において、これほどの幹部が集結し、対策本部(4階または3階の会議室)で会議を運営できると想定すること自体が机上の空論です。
- 情報収集プロセスの欠落: 訓練は対策本部での「判断・決定」シミュレーションに終始していますが、情報が「どうやって」集められ、「どうやって」共有されるのか(自治会長、区長、地区防災会からの情報伝達)という最も重要なプロセスが欠如しています。情報のない、あるいは混乱した状況下で意思決定をする訓練がなければ、実効性はありません。
2.組織運営の根本的欠陥:「自衛隊式」真似事の滑稽さ
弥富市役所の最大の問題は、組織の「スケール(規模)」と「成熟度」を間違えている点にあります。人口4万人規模の組織が、自衛隊や愛知県庁のような巨大で階層的な組織の真似事をすること(規模の錯誤)は、極めて滑稽であり、笑い事では済みません。
組織的自律性の欠如
- 上位者の代替機能の不在: 自衛隊や県庁のような成熟した巨大組織では、部長が不在でも課長が、課長が不在でも係長が、上位者の職務と判断を組織的なルールと個人的な能力に基づいて代行します。
- 弥富市の現実: 弥富市の場合、日頃の業務においてすら、各セクションで「独断専行」が見られ、情報収集・分析・判断・共有という組織としての意思決定プロセスが確立していません。このような「組織と言えない」組織が、高度な防災組織の真似をしても、本番で機能するはずがありません。
- 求められるのは「縮小コピー」ではない: 弥富市のような小規模組織こそ、中枢機能(災害対策本部)をいかにシンプルに、いかに機能させるかを真剣に考える必要があります。大規模組織の理想的なシナリオをなぞることで、かえって「これで安心だ」という最悪の自己満足に陥ってしまうことが最も危険です。
3.訓練の失敗に見る「ミッション・パッション・ドリーム」の不在
訓練を「学芸会」で終わらせてしまう根本原因は、職員、特に幹部職員に「考える」という意識と、公務員としての揺るぎない使命感が欠けている点にあります。
- 「考える」ことの放棄: 「人間は訓練以上のことはできない」と言われますが、本来、訓練に参加する職員は、シナリオを鵜呑みにせず、「この理想的な状況が崩れたらどうなるか?」と、想定外を想定し、常に疑問を持ち、改善案を考え続ける必要があります。
- 幹部の自己満足: 最も危惧されるのは、市長や副市長が「部下が作ったシナリオを読み、部下が目の前でその通りに動いた」のを見て、「これで災害対策は万全だ」「自分は立派なリーダーだ」と安堵してしまうことです。これは、「目の前のパフォーマンスで満足する」という、極めて危険な兆候です。
- 公務員の職責の再確認: 職員に安定した身分と給料が与えられている以上、その報酬の根源は「弥富市民の命を守り、弥富市を護る」というミッションに他なりません。災害訓練のような重要局面で、このミッションとパッション、ドリームを再構築し、机上の空論を排して「より高度な」危機対応能力を追求する姿勢が、今こそ求められています。
